英語読み聞かせに使えそうな絵本 [英語一期一会]
先月末ちょっとだけ日本に帰った。ブータン生活も残り3カ月を切り、食材など買い出すものもあまりなく、そこで考えたのが20年近く前に米国駐在生活をしていた頃に買った大量の絵本を携行することであった。当時は小さかった長男や長女の就寝前の絵本の読み聞かせと、ちょっとばかりの英語舌慣らしを兼ねており、それで子どもたちはよく寝てくれたし、僕も英語の語彙を増やすのには役だったと思う。
その子どもたちも今や大学生になり、投資の甲斐なく英語が苦手になってしまった(苦笑)。そのまま自宅の子供部屋の本棚を占拠させておくのは忍びないと思い、何らか再利用の方策を考えていた。それなら、ブータンの図書館にでも寄贈するか、JICAが10日から16日まで開催中の高地小学生向けウィンターキャンプのネタにでも使ってもらおうかと思い、クソ重い機内持ち込みにして、ここまで持って来た。
全部紹介するには数が多すぎるので、その中でも、幼児への読み聞かせには使いやすいと僕が感じた本を数冊ここで紹介してみたいと思う。
最初はなんといっても"Curious George"、邦題「おさるのジョージ」のシリーズである。個々に分冊になっているのが10編ほどまとまって、400ページの分厚いハードカバーになっている。これは薦める。英文も簡単で読み上げするのに単語でつかえることがあまりないし、英語がわからなくてもイラストだけでも結構ストーリーが理解できる。読む側聴く側、双方にやさしい。
続いては、ものの大小を比較する1冊。これもイラストでストーリー展開が理解しやすいし、英文も短めでやさしい。それに大小の比較になっているのも、理解しやすさに貢献していると思う。
次の1冊は、ものの大小ではなく、色の名前を覚えるための本で、これにはストーリーなどなく、色の名前とその色のついた動植物や事物の英単語が各ページに載っているだけ。各見開きのページに少しは文章があるが、これは例えば赤と白を混ぜたらピンクになるとか、そういう類の説明。
お次は色ではなく、数字を覚えるための1冊。ターゲットは1から10までで、100までも取りあえずは言及されているが、数を覚えるための入門書としては最も易しい部類に入ると思う。
個人的には好きな1冊である。体のことが描かれている。骨とか筋肉とか皮膚とかも含めて。イラストがちょっとグロいところも僕の好み(苦笑)。これは読んでて自分も英語の語彙を増やすのに役立った。米国で医者にかかった時に、自分の症状を説明するのに使える語彙が結構あるので。
他にも30冊以上あるが、ストーリーがちょっと難しいかもなというのと、1ページあたりの文章が長いのと、時々舌を噛みそうな単語があるのとで、特に幼児向けに読み聞かせをやる時にはリスクがありそうな気がする。また、本当は上記のリストに載せたいが絶版になってしまったのか、そもそもアマゾンの検索でも出て来なくなった絵本もあと1、2冊あるが、ここでは紹介しない。
ブータンで絵本の読み聞かせをやるなんてシチュエーションに、日本人が遭遇することは稀だろうとは思うが、「読書カルチャー」を慫慂するにはこんなところから始めないといけないとも思う。特に、普段英語など使う機会もない僻地の子どもたちには、たとえ小学校高学年であっても、こういうレベルの絵本でも十分通用する。なんだったら高学年に朗読させて低学年に聴かせるとか、そんなこともできないことはない。
ただ悩ましいのは、これらの絵本がブータン人の文脈では描かれていないことだ。飛行機が飛んでいるところを見たこともないような子どもたちに紙飛行機を説明するのが大変なように、絵本の中に出てくるイラストが理解できないということもあり得る。また、昆虫や野生動物や鳥類にあまり名前を付ける習慣がないらしいので、「鳥は鳥」的な捉え方になってしまう。その辺がこうした欧米市場向けの絵本では理解しにくい。
ブータンならブータンの文脈に沿ったストーリーやイラストを持った絵本が出てくる必要がある。
その子どもたちも今や大学生になり、投資の甲斐なく英語が苦手になってしまった(苦笑)。そのまま自宅の子供部屋の本棚を占拠させておくのは忍びないと思い、何らか再利用の方策を考えていた。それなら、ブータンの図書館にでも寄贈するか、JICAが10日から16日まで開催中の高地小学生向けウィンターキャンプのネタにでも使ってもらおうかと思い、クソ重い機内持ち込みにして、ここまで持って来た。
全部紹介するには数が多すぎるので、その中でも、幼児への読み聞かせには使いやすいと僕が感じた本を数冊ここで紹介してみたいと思う。
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The Complete Adventures of Curious George
- 作者: H. A. Rey
- 出版社/メーカー: Andre Deutsch Ltd
- 発売日: 2013/09/12
- メディア: ハードカバー
最初はなんといっても"Curious George"、邦題「おさるのジョージ」のシリーズである。個々に分冊になっているのが10編ほどまとまって、400ページの分厚いハードカバーになっている。これは薦める。英文も簡単で読み上げするのに単語でつかえることがあまりないし、英語がわからなくてもイラストだけでも結構ストーリーが理解できる。読む側聴く側、双方にやさしい。
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Big Dog, Little Dog (Pictureback(R))
- 作者: P.D. Eastman
- 出版社/メーカー: Random House Books for Young Readers
- 発売日: 1973/08/12
- メディア: ペーパーバック
続いては、ものの大小を比較する1冊。これもイラストでストーリー展開が理解しやすいし、英文も短めでやさしい。それに大小の比較になっているのも、理解しやすさに貢献していると思う。
◇◇◇◇
次の1冊は、ものの大小ではなく、色の名前を覚えるための本で、これにはストーリーなどなく、色の名前とその色のついた動植物や事物の英単語が各ページに載っているだけ。各見開きのページに少しは文章があるが、これは例えば赤と白を混ぜたらピンクになるとか、そういう類の説明。
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I Can Count to 100...Can You? (Pictureback(R))
- 作者: Katherine Howard
- 出版社/メーカー: Random House Books for Young Readers
- 発売日: 1979/07/12
- メディア: ペーパーバック
お次は色ではなく、数字を覚えるための1冊。ターゲットは1から10までで、100までも取りあえずは言及されているが、数を覚えるための入門書としては最も易しい部類に入ると思う。
◇◇◇◇
個人的には好きな1冊である。体のことが描かれている。骨とか筋肉とか皮膚とかも含めて。イラストがちょっとグロいところも僕の好み(苦笑)。これは読んでて自分も英語の語彙を増やすのに役立った。米国で医者にかかった時に、自分の症状を説明するのに使える語彙が結構あるので。
◇◇◇◇
他にも30冊以上あるが、ストーリーがちょっと難しいかもなというのと、1ページあたりの文章が長いのと、時々舌を噛みそうな単語があるのとで、特に幼児向けに読み聞かせをやる時にはリスクがありそうな気がする。また、本当は上記のリストに載せたいが絶版になってしまったのか、そもそもアマゾンの検索でも出て来なくなった絵本もあと1、2冊あるが、ここでは紹介しない。
ブータンで絵本の読み聞かせをやるなんてシチュエーションに、日本人が遭遇することは稀だろうとは思うが、「読書カルチャー」を慫慂するにはこんなところから始めないといけないとも思う。特に、普段英語など使う機会もない僻地の子どもたちには、たとえ小学校高学年であっても、こういうレベルの絵本でも十分通用する。なんだったら高学年に朗読させて低学年に聴かせるとか、そんなこともできないことはない。
ただ悩ましいのは、これらの絵本がブータン人の文脈では描かれていないことだ。飛行機が飛んでいるところを見たこともないような子どもたちに紙飛行機を説明するのが大変なように、絵本の中に出てくるイラストが理解できないということもあり得る。また、昆虫や野生動物や鳥類にあまり名前を付ける習慣がないらしいので、「鳥は鳥」的な捉え方になってしまう。その辺がこうした欧米市場向けの絵本では理解しにくい。
ブータンならブータンの文脈に沿ったストーリーやイラストを持った絵本が出てくる必要がある。
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