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ソトコト2018年9月号「地域のアートと音楽フェスティバル・ガイド」 [読書日記]

SOTOKOTO(ソトコト) 2018年9月号[地域のアートと音楽フェスティバル・ガイド]

SOTOKOTO(ソトコト) 2018年9月号[地域のアートと音楽フェスティバル・ガイド]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 木楽舎
  • 発売日: 2018/08/04
  • メディア: 雑誌
内容紹介
【特集】地域のアートと音楽フェスティバル・ガイド
人を呼び込み、一緒に地域を盛り上げていく!
人が集まる場所の筆頭が、各地で開かれているアートと音楽のフェスティバル。
趣向を凝らして、ローカルの特性を活かして、それぞれが個性豊かです。
フェスティバルが始まる経緯は、ひょんなことだったり、熱い思いだったり。
誰かが行動を起こし、共感した仲間が集まり、ムーブメントが広がる。
全国をにぎやかに、私たちを楽しませてくれるフェスティバルが大集合です!

この雑誌の10月号に僕の知り合いが関わった地域フェスティバルの話が載っていると聞き、読もうかと思ってソトコトのバックナンバーを見渡していたところ、それよりも面白そうな特集号に目が行き、それでそちらの方を先に読むことにしてしまった。

期待にたがわぬ面白さであった。それぞれのフェスの構想がどのようにして生まれ、そこからどのようにして関係者が巻き込まれていったのか、わりと丁寧に書き込まれていて、メッセージとしては「とにかく思い立ったらやってみろ」というのがどのフェスの場合も仕掛け人の皆さんが総じておっしゃっていることでもあると思った。

一方で、こういうフェスって、人口減少とはいってもそこそこ地域に人がいて、ある程度の移動性、移動手段がある日本だからできる部分もあるのではないかとも思った。やろうやろうと盛り上がれる、イベントの核になれる人が数名いて、そういう人々が集まって議論し合える場が元々あって、盛り上がった後も巻き込める地域の人がさらにいて、分業で様々なイベントを企画・遂行できる趣味の人、才能ある人がそこそこいる―――母集団がそこそこ大きい日本なら、こういうアプローチは可能だと言える。

ややひねくれたものの言い方になるが、これが総人口73万人のブータンの、さらに田舎であってもできるのかと考えると、大変だなと思う。そもそもそんな田舎に住んでおらず、ティンプー在住の僕が「とにかく思い立ったらやってみる」とはなかなか言えないことだ。それに、思い立って言い始めたはいいが、ここの人は言い出した人に丸投げする。「一緒にやろう」という盛り上がり方がなかなかできない。

参考になりそうなイベントが夏場には2つある。

1つは7月の「ハ・サマーフェスティバル」。夏野菜が有名なハなので、例年7月第2週末に行われるこのイベントは、開催時期としては間違っていない。雨の多い季節の開催だが、盛り上がりもある。地元の人のアイデアが詰まっているのなら面白いイベントだと思うが、イベントの規模を大きくするのに地元のものとは思えないようなものまで加えて、ハの特徴がよくわからないイベントになっている。

もう1つは8月の「ゲネカ・マツタケフェスティバル」。例年8月15日開会式で行われる2日間のイベントだが、主催は地元のゲオッグ(郡)で、開会式で地元の人々による民族舞踊や歌唱が繰り広げられるが、それが終わるとなんとなく燃えカスのような様相を呈する。外から来る観光客はいることはいるが、見ものの開会式が終わると観光バスごと会場を後にし、帰る途中の原っぱでランチボックスを広げて食べておられる。「マツタケフェスティバル」というぐらいだから、地元産のマツタケをふんだんに使い、様々なレシピを提案、試食してもらえるようなブースや、その上でマツタケを買って帰らせる仕掛け、さらには外国人観光客向けには指定日に自宅まで別途配送するようなサービスの仕掛け等、工夫の余地は相当ある。ゲネカの住民だけで考えていたらこじんまりとしたイベントになってしまう。客の滞在時間をもう少し増やす仕掛けがまだまだ足りていない。

いずれも、実行委員会組織の近くに身を置くことができれば、またそうして地元に張り付いて誰が何を持っているのかちゃんと把握して、それらをうまく活用できるよう仕掛ければ、相当面白いフェスになり得る余地があるように思える。残り半年そこそこしかいられない僕がこんなことを言うのはおこがましいが。

ハに関していえば、実はこれから始まる青年海外協力隊の秋募集で、「観光」という職種でハ県ビジターセンターで働くボランティアの募集が出ている。この人の仕事は、こういうサマーフェスティバル等、ハに人を呼ぶための仕掛けをいろいろ工夫していける面白い仕事だと思う。本当は僕自身が応募したいぐらいだが、年齢的には僕には応募資格がない(涙)。
★募集内容はコチラ:http://www.jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=Info&yID=JL04818B06

サマーフェスティバルだけではなく、ハでは学校に配属されている青年海外協力隊の方が、10月27日に運動会を計画されているが、これもコンセプトとしては「開かれた運動会」として、地元の人たちや、遠くティンプー、さらには外国から来られる方々にも参加してもらえる種目を用意しているそうである。こういうのを核として、フェスが出来上がっていったら面白いと思う。上記の観光分野の新しい協力隊員の方のお仕事になっていくのだろうが。
★運動会の告知動画はコチラ:
https://www.facebook.com/JICABhutan/videos/887095494831553/?fb_dtsg_ag=AdzYeaHHokcbgeA_kdRTFnFqRuq8phviC6WQf9u-EaTCwQ%3AAdxhWX3L4987-ubFuzMCnpumWSZM__nkD-sSCKvZsdipMQ



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