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世界一過酷なバイクレース [ブータン]

アーロン・ベヤードが優勝
Aaron Bayard wins Tour of the Dragon
Kuensel、2018年9月3日、Nima記者
http://www.kuenselonline.com/aaron-bayard-wins-tour-of-the-dragon/

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【ポイント】
第9回ツアー・オブ・ザ・ドラゴンは、9月1日、ブムタン~ティンプー間268kmのコースで開催され、米国人ライダー、アーロン・ベヤードが、11時間11分という、2015年以降の最高記録で優勝。2位のブータン人ライダー、ノルブの走破タイムは12時間3分で、アーロンは2位に50分もの大差を付けての優勝となった。

ブムタンを午前2時に出発した48人のライダーは、米国人7人、インド人6人、英国人4人等が含まれる。

一方、プナカを午前11時に出発してティンプーまでの60kmで競われるドラゴン・フュリー・レースも同日開催。成人35人、ジュニア26人が参加したこのレースでは、成人の部ではオーストラリアのジョナサン・レドマン、女子の部ではブータンのチミ・デマ選手がそれぞれ連覇を果たした。

◇◇◇◇

毎年9月第1土曜日の恒例行事であるツアー・オブ・ザ・ドラゴン(以下、TOD)、今年は9月1日に開催された。このレースの話は2年前にも書いたことがあるが(「バイクレースに出た首相の話」)、その時の優勝タイムは13時間2分だった。今回の優勝タイムはダントツだったわけだが、2時間近いタイム短縮がなったのは、それだけコースの路面コンディションが良くなったからだということができる。かなり舗装が進んできて、特にペレラとドチュラを越えてからのダウンヒルは、自動車よりも高速で駆け下りることができる。

とはいえ過酷なのは間違いない。ブムタンからトンサまでのヨトンラ越えのコースは未だ整備がされておらず、早朝のトンサからタンシビ村までの区間は濃霧で前がほとんど見えない。48人がブムタンスタートしたと記事にはあるが、タンシビのちょっと西にあるザラムチュのチェックポイントの時点で既に5人がリタイヤしていた。うち2人はコースアウトして谷に転落、負傷して搬送されたと聞いた。

ブータンに来て三度目のTOD、僕はわけあってザラムチュ橋のエイドステーションでボランティアとして過ごした。ウルトラマラソンやトライアスロンの経験者でもあるので、それなりにエイドに置くものには気を遣ったつもりだけれど、朝6時に先頭走者が通過した時点では選手は元気で、水もバナナも摂らないで通過して行く選手が多かった。最後尾のライダーが通過したのは9時30分で、この時点で3時間30分もの開きがあったが、下位のライダーは「ファンライド派」で、彼らは各エイドでタップリ栄養補給をしていってくれた。

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ペットボトルの水やバナナは、主催のブータン五輪委員会からの支給だったと聞くが、僕らはさらにジュースだとかキャンディとかスポーツバーとかを置いてみた。あまり手にしてもらえなかった。ちょっとだけ反省点を述べると、

①ペットボトルの水をそのまま出すのはどこのエイドでも行われていたことだろうが、ライダーはその水を取る場合、チェーンやブレーキディスクに付着した泥を落とすために使っていた。これなら、橋の近くにエイド設置して、川の水を汲んできて水差しでかける方がよい。

②給水という観点からは、ペットボトルの水を大盤振る舞いするより、スポーツドリンクを溶かしたのと、ただの水のと、2種類の水を用意して、コップで提供するのでちょうど良い。

③ジュースは数を絞るべき。特にマンゴージュースはNGで、甘さが濃すぎて口の中が粘つくので、選手から敬遠される。

④キャンディーやスポーツバーは数を絞るべき。選手が数個取ってポケットに入れて道中食べられるようにと期待したが、選手は意外と軽装で、特に外国人選手にはほぼ全員がサポートカーを付けていたので、そこで栄養補給をしていたようである。

⑤僕がいたのはザラムチュ橋のエイドステーションだったが、ワンデュポダン県チュゾムサ橋にはエイドステーションがなかった。でも、チュゾムサからワンデュの町までは全く日影がないカンカン照りの中を走ることになるので、体温上昇を抑えるために、川の水でもいいのでかぶりたいライダーのニーズはあるかもしれない。

⑥ワンデュの町を過ぎてプナサンチュ川を渡ると、ドチュラまでの1500mのヒルクライムが始まる。ザラムチュのエイドを撤収してティンプーに引き揚げる途中、この区間では脱水・熱中症、そうでなくても消耗して休憩しているライダーを大勢見かけた。その分エイドの数も多かったけれど、それでも途中でバイクを停めて休んでいるライダーは大勢いた。この区間はプナカ出発のドラゴン・フュリー・レースのライダーも加わるのでそこそこ選手数は多い。でも、「ここにエイドがあればなぁ」というポイントを外しているような気もした。

ひと言で言ってしまえば、選手本位。選手の視点に立てば、エイドの場所や数、さらにはエイドで置かれるリフレッシュメント等のサービスの内容も、もう少し改善の余地があるのではないかということである。

エイド手伝わせてもらって、地元の学校のボランティアの生徒さんと交流ができたり、地元の政府機関の方とも接点ができたりして、楽しかった。レース自体はとても過酷で参加する気にはとてもなれないが、こういう形での関わり方もありだなぁと思った次第である。

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