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「元」野党の存在感 [ブータン]

「主権、安全、自給自足が我が優先課題」調和党
Sovereignty, security and self-sufficiency our priorities: DPT
Kuensel、2018年7月30日、MB Subba記者
http://www.kuenselonline.com/sovereignty-security-and-self-sufficiency-our-priorities-dpt/
2018-7-30 Kuensel.jpg
【ポイント】
7月29日、ブータン調和党(DPT)は、王立経営学校(RIM)で党大会を開催。北ティンプー選挙区で擁立するリリー・ワンチュク候補を党副代表に選出することを決定。同候補は、元々ブータン大衆党(Druk Chirwang Tshogpa)党首だったが、政党登録が認められず、3月にDPTに合流。

DPT党大会では、全国47選挙区のうち、46の選挙区での擁立候補が紹介された。サムチ県ドプチェン・タディン選挙区の擁立候補は未定の状況。

ペマ・ギャムツォ党首は、同党の目的はブータンの主権確保と安全保障にあると宣言。2008年から13年まで政権与党の立場であった時代の実績、さらにトブゲイ政権時代に責任ある野党として、時に与党を支持、必要とあれば毅然たる反対表明により政策を阻止する行動をとったことを強調。ジグミ・ドルジ・ワンチュク国立レファラル病院(JDWNRH)の公社化を阻止した実績を例に挙げた。

また、同党首は貿易赤字の削減を課題として指摘。内陸国としてのブータンは岐路に立たされているとして、国の主権と安全保障を強化するため、自給自足を薦めることが重要だと述べた。「他国との関係強化は重要。とりわけ、対印関係は信頼と自信に基づき相互に恩恵のある形での強化を進めたい。」

ペマ・ギャムツォ党首の演説の後、演壇に立ったドルジ・ワンディ副代表は、具体的にブータンが直面する課題を列挙し、政権運営時の実績とトブゲイ政権下での実績を対比して、DPTの政権担当能力を訴えた。

◇◇◇◇

野党、首相発言には落胆
Opposition disheartened by PM’s remarks
Kuensel、2018年8月1日、MB Subba記者
http://www.kuenselonline.com/opposition-disheartened-by-pms-remarks/
2018-8-1 Kuensel.jpg
【ポイント】
7月31日、野党が行った最後の記者会見で、野党代表のペマ・ギャムツォ氏は、先にトブゲイ首相が閣僚居住区からの閣僚退去について、前政権時代の2013年は、当時の閣僚が任期終了後即時退去することができなかったとあげつらったことに関して、「非常に落胆した」と述べた。「首相からそのような失礼な発言が出るとは残念だ。」

トブゲイ首相は、8月1日に国会解散すると同時に、全閣僚及びジグミ・ザンポー下院議長は閣僚居住区から退去する措置を取ると明言。一方、前政権時代に財務相を務めたワンディ・ノルブ氏は、前政権時代の閣僚は任期末まで責務をまっとうしようと努め、その後選挙運動に突入しているので、退居後の住居確保に時間的猶予がなく、理財局の許可を得て3カ月の居住延長を行ったのだと主張。「政府はこんなことよりもはるかに重要な課題を論じるべきだ。」

◇◇◇◇

「現政権は大きな失敗」野党党首
Government’s tenure, a big failure: Opposition
Kuensel、2018年8月2日、Tshering Dorji記者
http://www.kuenselonline.com/governments-tenure-a-big-failure-opposition/
【ポイント】
朝令暮改、不合理な意思決定、浪費、悪しき前例、拙速な落成式典―――野党は現政権がこの国のイメージに大きな真空地帯を作ってしまったと批判。7月31日に行われた野党記者会見で、現政権が犯したとする失政の事例を列挙した。

【不合理な意思決定】現政権は就任1年目の政策として、シンカル・ゴルガン道路を開通させると公約。しかし、環境委員会(NEC)のクリアランス取得の必要性を理解しておらず、任期終了まで道路は着工に至っていない。NECのクリアランス問題は、前政権時には既に把握されていた課題。こうした不合理な政策は60項目以上に上る。

【浪費】耕耘機配置は達成されたが未だ届いていない地域もあるし、郡長のオフィスに置かれて使われていないものも多い。ブータンの農地は地形的に耕耘機に向かないところも多く、賃耕サービスは手続が複雑。BOIC(ビジネス機会情報センター)は、運営コストが収益よりもかさんでいる。BOICの役員のほとんどが、現政権与党PDPの前候補者や支持者から指名されている。

【悪しき前例】REDCLをはじめとする多くの公社が現政権時代に設立されたが、そのCEOや役員の任命は贔屓や縁故主義に支配されている。Farm Shop(農村雑貨店)は前政権時代のFCB Fair Price Shopの看板を挿げ替えたに過ぎない。公務員は異動や昇進への悪影響を恐れ、野党と接触するのも手控えた。結果、昇進を遂げた政府高官は、与党PDPの候補として擁立されるという前例を作った。

【拙速な落成式典】プロジェクトの落成式を急ぐ一方で、品質面で妥協した。成果は強調されてもそれが持続的なものではない。前政権時代、最後の3カ月間は選挙管理委員会の指示で閣僚は落成式等には出席できなかった。それが、現政権では、完成度が高くなくてもとりあえずは落成式は行うケースが目立つ。最近のプンツォリンの雑居ビルやバイパス道路の落成式が好例。落成しても1週間後には封鎖されている道路もある。

【朝令暮改】女性が公式の場ではおるラチュ、タシヤンツェの工芸大学校、JDWNRHの公社化等、現政権は政策を打ち出しながら後で撤回する事態に陥った。

◇◇◇◇

記事をまとめて紹介するのも疲れてきたのでこれくらいでやめておく。

8月1日、国民会議(下院)が解散し、トブゲイ首相以下内閣は総辞職、下院議員全員がカブニを国王に変換した。閣僚が使っていたプラドは全て返却するとか、クリーンさをアピールされていたが、結局昨年から懸案だった欧州投資銀行開設やBBIN(四カ国車両相互乗入協定)の批准は新政権に先送りされ、インド中央電力庁の出した電力越境取引ガイドラインやGSTの対ブータン特例措置を巡る交渉も先送り、7月から計画期間入りしている第12次五カ年計画の承認も、新規水力発電事業のDPR(詳細計画調査報告書)の承認も先送りである。前政権のレガシーを残さず、新政権にこの国のかじ取りを委ねるというもまあ一理あるので、前政権のやり方が良くないと言うつもりはない。そういうものを全て含めて、総選挙の争点とするということなのだろう。国民民主党(PDP)の党大会は本日(4日)開催の予定だ。

当然、メディアも選挙を意識して前与党寄りの報道姿勢は控えている。このブログの中では紹介しきれていないが、トブゲイ政権の任期とも被る第11次五カ年計画の目標達成状況を冷静に伝える記事はこのところ目立つし、野党の候補者擁立の動きもフェアに紹介している。そして先週から今週にかけてどっと出てきたのが、これまで最大野党だったDPTの動きである。

先週の党大会以降、DPTが新聞のヘッドラインを飾るケースが非常に増えた。僕が最も驚いたのは、冒頭紹介した記事に付いていた党大会の写真だ。こんなに集まるんだ。今日開催のPDP党大会も、会場が同じだからDPTに倣って相当な規模で開催されるのだろうと想像する。

本日は詳述しなかったけど、DPT関連ではこの後、2つの続報が出ている。1つは、下院調査局がリリースした、野党の行動に関する分析である(「野党、責任ある役割を果たす:下院報告書」(8月3日))。これは責任ある野党という立場をきっちり貫いていたとするポジティブな内容。そしてもう1つは、プンツォリンからの報道で、タシガン出身のDPTのコーディネーターが、ソーシャルメディア上で、ブータン協同党(Druk Nyamrup Tshogpa、DNT)のプンツォリン地区のコーディネーターを中傷する行為を行い、訴えられたという記事(「DPTコーディネーター、ハラスメントで訴えられる」(8月3日))である。明らかにネガティブな内容で、こうして、賛否両論の内容を見開きで掲載するところなど、メディアもフェアだって言われればフェアなんだろうね。

DNTといえば、数カ月前、どこの選挙区かわからないがDNTから出馬予定の女性候補者からFacebookの友達申請が来た。会ったこともない人からの友達申請が後を絶たず、既に60人以上の友達申請をペンディングにしている状態。同姓同名も多いし、ゾンカ語表記されてる人も多いし、果てはプロフィール写真に国王や王子様の写真を使っている人も多くて、承認する気持ちになれず放置している。この候補者の場合は、顔写真は載せているけど、背景にその所属政党のマークが入っている。当然会ったことも話したこともない女性だが、迂闊に承認すると支持しているのかと思われるから、保留にしておきますがゴメンナサイ。

タグ:選挙
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