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反腐敗委員会の守備範囲 [ブータン]

反腐敗委員会、ローデン財団の職員採用プロセスを調査
ACC to re-investigate Loden Foundation’s recruitment process
Kuensel、2018年5月10日、Rinzin Wangchuk記者
http://www.kuenselonline.com/acc-to-re-investigate-loden-foundations-recruitment-process/

【ポイント】
反腐敗委員会(ACC)は、ローデン財団が採用した職員のリクルートプロセスについて査察を開始すると発表した。同委員会に寄せられた不服申立に基づく措置で、同財団は1月に行われた職員の採用プロセスで、送付された95件の応募書類から、候補者を10名に絞ったが、採用された候補者はその10名のショートリストに含まれていなかった。ACCはこれについて財団側に説明を求めたが、満足いく回答が得られなかったため、査察に踏み切った。財団側の主張では、95名の応募者から10名に絞る際に、1名漏れがあったことに後から気付き、その1名を追加した上で候補者の絞込を行ったという。

◇◇◇◇

この採用された職員の背景はわからないので、軽々には意見は言えないが、この記事を見て「おや?」と思ったのは、ACCって民間の財団の汚職腐敗も調査対象にするのかということだった。僕はACCというのはブータン政府や政府機関の汚職腐敗に対してアンテナを張っている機関なのだろうと勝手に思っていた。

この調子だったら、JICAや国連機関の人事採用や調達手続にだって、誰かが不服申立でもやろうものならACCが査察に入って来そうだな。

外国政府や国際機関は税金を財源としていることが多いから、その運営の仕方にはそれなりの透明性と説明責任が求められるだろう。どこが調査をやるにせよ、誰もが納得のいく運営は行われていないといけないのは言うまでもない。

でも、民間セクターの場合ってどうなんだろうか。企業は株主に対する説明責任はあるだろうが、利益が上がっている限りにおいては随意契約とかある程度は許されるんじゃないかと思う。民間財団の場合は、基本財産を拠出しているスポンサーに対する説明責任はあるかもしれない。ローデン財団って、純粋に民間という財団ではないのかな?

それでいい機会だからこの財団のこと調べてみたけど、政府が基本財産を拠出しているわけでもなさそうだ。1つ考えられるのは、この財団が市民社会組織(CSO)として政府認可を受けた団体だという点なのかもしれない。
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