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大通り混雑解消の切り札? [ブータン]

市、ノルジン・ラム大通りの駐車スペース撤去へ
Thromde to do away with parking spaces on Norzin Lam
Kuensel、2017年4月1日、Dechen Tshomo記者
http://www.kuenselonline.com/thromde-to-do-away-with-parking-spaces-on-norzin-lam/

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【ポイント】
ティンプー市は、昨年沿道の商店主からの大反対で頓挫したノルジン・ラム大通りの車両立入り禁止措置を見直し、駐車スペースを撤去して沿道での停車時間を15分に制限するとする、新たな方針を打ち出した。

現在ノルジン・ラムには230台分の駐車スペースが沿道に設けられている。しかし、中には1日中停まっている車も多く、駐車スペースを探すドライバーが徘徊して混雑を巻き起こす原因となってきた。

このため、市ではフェンデ・ラム通りとザントペルリに計550台が収容できる立体駐車場を建設。2015年9月に始まった工事は今年中に終了する見通しで、市ではこの立体駐車場ができ次第、ノルジン・ラムの駐車スペース撤去を進める考え。

ノルジン・ラム沿道で店舗を営む事業主のコミュニティは、市の政策を概ね支持しているというが、個別で商店経営者のインタビューを聞くと、売上げに影響が出ることや、自分の車を置くスペースが無くなることを懸念する声もある。

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増え続ける自動車の問題は深刻さの度合いを増しているようで、ここ2日ほど立て続けにティンプー市役所の政策に関する記事がトップで掲載されている。いずれも市として導入できる手段としてはできることには手を付けるという意欲は伝わってくる。さすが、ICLEI(持続可能性をめざす自治体国際協議会)の世界評議員でもあるキンレイ・ドルジ市長をトップにいただく自治体だけのことはある。

僕もこのエリアは何度か車を運転して通ったことがあるが、先ず駐車スペースには車が張り付いていてそれで車道のかなりのスペースを占拠している上に、人待ちの車が路上でハザードランプを点灯させて停止していることがあるため、そのさらに横の狭いスペースをすり抜けて通過することになる。その停止中の車の陰から人が横断して来たりするリスクもあるので、通過の際にはかなりの注意が必要だ。

だから、あの駐車スペースを全部なくしたら、あそこの通りの車両通行は非常にスムーズになって良いとは確かに思える。

他方で、そこに停められなくなったドライバーが、建設中の立体駐車場をすんなり利用してくれるかということだが、少なくとも現在建設中の駐車場が2カ所ともノルジン・ラム北部にあることから、商店密集地域には取りあえず近く、ある程度のシフトはかなうだろうと思う。一部は時計塔広場付近の商店の利用客にもアクセスしやすいといえばしやすいだろうが、逆にノルジン・ラムに面していないエリア、例えば時計塔広場アクセスの車寄せとなっているガキルホテル周辺とか、チャンリミタンスタジアム前とか、ティンプー市役所前の駐車スペースとかは、徘徊する車が多分増えるんだろうなと想像する。

今も僕は割とそうしているが、ノルジン・ラムに出かけるなら自宅から歩いて行く方が無難だ。

この政策自体は、警察の交通整理の交差点より以北が主な対象になるのかなと思うが、そうすると幾つか疑問も生じる。1つは、元々あそこに住んでいる住民の車はどうなるのかという問題。沿道の商店主の中には、目に見えるところに置いておける安心感もあってマイカーを長時間停めていた人もいたはずで、その人たちが安心して立体駐車場に停められるのかどうかは記事だけからは判断できない。

もう1つは、この制度の運用能力の問題。ハザードランプを点滅させて最大15分間なら停車可能とされているが、この15分間のチェックは記事によれば交通警察の仕事とされている。多分ハザード点滅がそこら中で行われるようになるはずで、そうすると警察の手にも負えなくなりはしないかということ。

そもそもが増え続ける自動車の台数が問題なのであるが、なかなかそこは市だけでの政策としては検討しづらいところでもある。とはいえ、いくらキャパシティが230台から550台に増強されたとしても、早晩この余剰台数分も埋まってしまうだろう。
タグ:ティンプー
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