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才能競争力指数での低評価 [ブータン]

グローバル才能競争力指数で118カ国中98位
Bhutan ranked 98 out of 118 on global talent competitiveness index
Kuensel、2017年1月24日、Tshering Dorji記者
http://www.kuenselonline.com/bhutan-ranked-98-out-of-118-on-global-talent-competitiveness-index/

【全訳】
2017-GLOBAL-TALENT-COMPETITIVENESS-INDEX.pngブータンは、大学院ビジネススクールINSEADがまとめた2017年版グローバル才能競争力指数で、118カ国中98位にランクされた。

世界各国が、競争力強化、イノベーション、経済成長に貢献できる労働者を育成し、より良い人材を惹きつけるために競争している中、INSEAD報告書は、政府、企業、その他のステークホルダーには、教育、雇用、外国人受入れなどの分野でよりよい政策を策定し、実施していくのに役立つ、数値指標が必要となる。グローバル才能競争力指数の目的はここにある。

ブータンはいくつかの指数では比較的高い評価を得ているものの、他については課題も多い。

例えば、人材育成に向けた環境の面では118カ国中47位だが、才能を持つ人材にとっての魅力度という点では97位にとどまる。才能の育成と職業技能の提供という点では108位と低評価、才能を引き留めるという点では82位、グローバルな知識創出スキルでは下から2位という低評価となっている。

これは全世界でのランクとなるが、中央・南アジア地域の中ではブータンは第5位、SAARC地域(南アジア)では第1位である。

サブ指標をさらに掘り下げていくと、いくつかの分野でブータンの置かれた状況が浮き彫りになる。政府機関や研究機関等が同様に懸念している点でもある。

例えば、ブータンは外国人投資家の所有権保護という点では117位、外国人投資家が新技術を持ち込める環境を有するかどうかという点では110位と低評価である。1~7のスケールでのブータンの得点は、直接投資が
新技術を持ち込めるかどうかの評価では3.57ポイントにとどまる。

ICTアクセス指数から導かれた情報通信インフラ環境の評価では、ブータンは101位、技術の利用状況という点では106位である。研究開発に向けた政府支出に関しては、国はランク付けさえされていない。

報告書によると、高等教育に対する政府支出は総支出の0.62%を占めるのみであり、これは118カ国のうち98位にとどまる。

一方、ブータンは、以下の項目では評価が高い。政府とビジネスの関係性(58位)、政府の有効性(56位)、雇用の容易さ(1位)、汚職認識(26位)、政治的安定性(21位)、税制(33位)、女性のビジネス機会(18位)、社会的流動性(33位)が挙げられる。

競争力向上のためのソーシャルネットワークの活用という点で、ブータンは、中国、インド、バングラデシュ、パキスタン、ロシアなどよりも上位にランクされている。 Facebook、Twitter、LinkedInの利用状況に基づいた評価では、ブータンは94位だった。1~7のスケールでのブータンの得点は、5.16ポイントである。

報告書ではまた、国内の労働力の年金加入率がわずか14%で、85位にとどまることが明らかになっている。ルクセンブルクのような国では、労働者の年金加入率は100%で、リトアニア(99%)、スイス(95%)がこれに続いている。

課税や社会保障負担が人々の働くインセンティブを損なう度合いに関する評価では、ブータンは33位だった。また、才能を持った専門職を国内に引き留める国の魅力度という点では37位である。

ブータンはまた、教育システムと経済との関連性という点では46位である。一方で、科学者の利用可能性、科学研究機関の質、イノベーションの創出等における評価は低く、下から5位までに留まる。

報告書によると、ブータンの企業の26%が正式な従業員研修を行っており、これは66位にランクされるという。企業が従業員研修や人材育成にどれだけ投資するかについての評価では、7点満点中3.78点であった。また、従業員の生産性向上と報酬との関係性については、49位である。

一方、グローバル才能競争力指数の上位5カ国は、スイス、シンガポール、英国、米国、スウェーデンであった。この指数は今後世界の政府およびビジネスリーダーの間で共通言語として認知されていくものと思われる。

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まあ、こんなもんかなとは思うのだが、ホントかよと疑いたくなる記述もある。

そこで、INSEADのHPから、Global Talent Competitiveness Index 2017のレポートを実際に確認してみることにしよう。おそらく、これは世界経済フォーラム・ダボス会議に向けてINSEADがリリースしたものである。
https://www.insead.edu/news/2017-global-talent-competitiveness-index-davos

いくらなんでもSAARC諸国内でブータンが1位というのはあり得ないだろうと思ったが、案の定である。そもそもSAARC諸国で今回のランキングの対象になっているのはインド、スリランカ、ブータンの3カ国のみである。さらに言うと、上記記事訳文の下線部分については明らかに誤りで、スリランカ82位、インド92位、ブータン98位となっている。ちなみに、「中央・南アジア地域でブータンが5位」というのは正しい。なぜなら、中央アジアでこのランキングの対象になっているのはカザフスタンとキルギスだけで、これに南アジアの3カ国を合わせたら、ブータンが第5位ということになる。最下位とも言えるが(苦笑)。

それにしてもである。インドってあれだけ人口がいてあれだけ頭がいい奴はとんでもなく頭がいいのに、総合ランキングで92位というのは驚きの低評価である。インド人でもすごくできる人は世界をまたにかけて活躍されている。そういう人はインド国内にとどまらない。従って、このランキングは世界中で才能のある人材をその国が惹きつけられるかという、人材確保競争の競争力の度合いに関する評価なのだと理解することができる。

とすると、ブータンは大変だ。ひと言で言ってしまえば、知的刺激が少なくて競争力のある人材を国内に惹きつけられていないということになるからだ。ブータン政府は外国企業の投資誘致は投資額の下限を引き下げれば来てくれるに違いないと考えられているふしがあるが、新技術を持ち込もうという外国企業はブータンにはほとんど関心がないということになる。

ランク・コンシャスなブータンのメディアはこういうところを結構拾い、この国の世界の中での位置付けを常に気にしているが、単にどの項目でブータンは何位だというところだけを追いかけて、それが意味するところについての考察があまり行われていないところが気になった。


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