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仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか? [仕事の小ネタ]

新年あけましておめでとうございます。
サンチャイ☆ブログを書き始めたのは2005年2月。ひと回り前の酉年のことでした。
その時々に自分が置かれた状況に応じて、ブログの位置づけを変えて今日に至っています。
今はご覧の通りで、ブータンの今を新聞記事からご紹介するというのを柱に据えており、
逆にここ数年続けてきた読書ブログの性格は少し薄くなってきています。
今年もできる限り続けていけたらと思います。宜しくお願いします。


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《今年の初日の出はティンプーで見ました。》

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仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?

仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?

  • 作者: 木部 智之
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2016/05/19
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
ショートカット、資料作成、エクセル、メール、伝え方、任せ方、打合せ、ノート、インプット、思考の「型」、スキマ時間―これをやるかやらなかいで必ず差がつく!外資系プロジェクトマネジャーがこっそりやっている仕事のスゴ技75。

ブータンでは師走やお正月の気分を味わうことはほとんどなく、官公庁は12月30日まで仕事、新年は3日から始まる。今回は大みそかと元旦が土日に当たったから大みそかが休日になったが、ずれていれば大みそかも出勤日ということはあり得たと思う。とはいえ、新年2日が祭日であることから、少しだけ長めの連休になったことは間違いなく、お陰で僕も、普段の週末ならやりそうにもないことをやったりして過ごしている。

この機会に僕がやろうと思ったのは、今の仕事の仕方の見直しで、僕の仕事のスタイルに改善の余地がないかどうか、点検してみたいと考えた。そこで、これを機会に以前からキンドルで購入してあった本書を先ず読んでしまうことにした。

勿論、ブータン人の目から見たら、「何もそこまでやらなくても…」と思われるに違いない。同じ職場の人たちを見ていても、「忙しい」と言っているわりに午後5時になったらすぐに退社してしまう。外国留学の経験のある人には例外的に退社後も仕事のフォローをしているケースもないことはないが、それも30分ほどで終わるようなものである。それでも人事評価の時期になると、「自分はこんなに仕事しました!」と最大限の自己評価をする。超ポジティブ思考だ。もっとできたんじゃないかなと思うのだが、「なぜ日本人はそんなに働くのか」という人にはなかなか通じない。

でも、著者が書いておられるような、「面倒くさいから、ラクして速く、仕事を片づけたい」「面倒くさいから、ムダなことはしたくない」という言い方なら、本書で紹介されているようなテクニック、裏ワザは、ブータン人の肌感覚にもフィットするかもしれない。

75個もスゴ技を紹介されても、全て覚えられるわけでも、実践できるわけでもないが、読んでみて感じたことは、本書で紹介されていることの6割程度は、既に僕自身が何らかの形で実践していることとかぶるということであった。あとの4割は、僕らが普段あまり使わないエクセルの裏ワザの話であったり、どう考えても75項目揃えるために著者が無理無理ひねり出したとしか思えない小技だったり、僕自身どうあっても受け入れにくいテクニックだったりする。

せっかちな僕が求めている「Something New」とは、自分のワークスタイルを一発で激変させてくれるような大技であって、「その1秒をひねり出せ」的な小技とは違うような気がする。その意味では、手書きメモに使えるペンの選び方とか、毎日のスーツ選びの時間を0秒にする仕組みとか、誰かがプリントアウトした資料をプリンタ横でチラ見するとかいうのはいかにも小技である。

逆に、大技の類で心に響いたものもいくつかある。

例えば、「19.スクロールバーは出さない」。受信したメールを開いた瞬間にスクロールバーが出てくると読む気がなくなってしまうというのはその通りである。「詳しくは以下のメールで」と書かれて、それまでに送信者が他者とやってきたやり取りの一切が添付されていても、忙しいマネージャーはとても読まない。残念ながらこういうタイプのメールを打ってくる人はいるし、僕も時としてそういうことをやらかす。この項目には「用件から書く」「ひとつのメールでひとつのメッセージ」という原則、「伝わるメールの基本は、短く伝え、短く返す」であると書かれている。これは意識して実践してみたいと思う。

「53.準備ができていないときは、即刻会議をやめる」。僕の権限で会議中止の決断はなかなかしづらいが、この項目での記述で心に響いたのは、「会議には時間とお金がかかっていて、時間単価1万円のメンバーが10人集まって1時間の会議を開催すると、その会議のコストは10万円になる」という記述だった。最近、ある電話会議に召集をかけられ、うちの職場の参加は必須だったので4人も参加したのだが、会議の本質的な参加者ではない他の職場から参加していた人間にやたらとしゃべられ、自分たちが何のために召集されていたのかわからなくなってしまったことがあった。(さらに会議主催者から、2月にもう1回会議をやると言われ、それじゃ今回の会議は何が目的だったのかわからなくなってしまった。)僕らの時間単価が1万円もするとは思えないが、4人も集められてその上発言機会が少ないのでは、主催者の側にコスト感覚がないのではないかと疑わざるを得ない。 

「54.「会議は全員が発言すべき」はウソ」もその通りで、本質的な参加者ではない人が発した余計な発言で、電話会議が30分も長引き、その間拘束されたのははっきり言って苦痛であった。こういう無駄な会議は参加者を厳選すべきである。これも実践してみよう。

「46.部下の「モンキー」は部下に背負わせる」にある、「リーダーは自分が背負うべきモンキーのみを背を射、メンバーが背負うべきモンキーはメンバーにお世話せるようにしよう」というのも響いた。この場合の「モンキー」とは仕事の例えである。部下が中途半端な仕事を持って来た時、往々にしてリーダーは「こいつ使えないな、自分がやるしかないな」と考え、仕事を預かってしまう。それがかえって自分自身の首を絞めてしまうことにもなる。「リーダーばかりが忙しく遅くまで残業をし、メンバーは暇で仕事が早く終わり、先に帰宅する。あなたのチームがそうであれば、それは100%リーダーの責任」という著者の言葉も、非常に僕の心に響く。どうしたら部下に仕事をやらせるかについての小技も幾つか紹介されている。

取りあえずこのあたりから年明けからの仕事で意識してみようかと思う。

それ以外の項目の多くは、自分がやっていることの正しさを再確認できたという意味では良かったと思えるものも多い。「作業は頼まれたその瞬間に、手帳にToDoとして締切を書き込む」、「終わらなかったToDoは金曜日の夜に書き写す」、「人の発言を正しく捉えるには「憶測」「意見」「事実」の3つがポイントになり、相手がどれを述べているかを分類しながら聞くことで正しい理解ができる」、「手書きの方がタイピングよりも記憶を留めやすい」等は、既に実践していることであった。「61.自分だけの「シェルター」を作る」も、今はファミレスが近所にあるという状況でもないため実践は困難だが、日本にいた頃はよくやっていたことなので、非常に心に響く。

一方、マウスは使わないといいつつ挿入写真のデスクトップにはマウスが付いているなど、あれ?と思う箇所はあった。それに限らずPC操作の部分がえらく各論に入っているわりに、他のところではちょっと物足りない記述になっていたりもして、ちょっとバランス悪いかなとも思う。「第5章「思考のスピード」は型で速くなる」はかなり重要だと思うが、各論の詳述が少ないままでさらっと終わってしまった感も強い。著者は外資系のIT企業のマネージャーだから、こういう構成になってしまうのは仕方ない部分もあるだろう。

また、1人集中して仕事するのにファミレス使うのはいいが、ファミレスへの心配りはあっても良かったかも。こういう形でファミレスを「シェルター」として使う人が増えてくると(実際増えていると思うが)、ファミレスも困るのではないかと思う。



タグ:木部智之
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