『身近な人が亡くなった後の手続のすべて』 [家族]
内容(「BOOK」データベースより)
葬儀や法要のこと、保険や年金のこと、相続手続のこと、預貯金の名義変更のこと、相続税のこと。実際に身近な方が亡くなって様々な手続にとりかからなければならない方、これからそのような場面を迎える可能性がある方に、いちばん身近な参考書として活用していただけるよう、この本を作りました。
このような本を読むと、なんだなんだと思われるかもしれない。実はこの本のことはかなり前に土井英司さんが主宰されているビジネス書評メールマガジンで紹介されていて、ずっと気になっていたのだが、すぐに買うほどの緊急性もなかったので、図書館で借り出す予約をしてずっと待ち続けていたものだ。その間、本書は評判になって書店店頭でも相当目立つ場所に平積みにされていたりもして、こんなに待たされるならいっそのこと買ってしまおうかと心が揺れたこともあったが、何せそんなに急いで必要になるものでもなかったので、そこまでの決心がつかなかったのであった。
順番が回ってきてようやく借りて読んでみることができたが、多くの読者が評されているように、この本は相当に参考になると思う。僕が最も不安に思っているのは、もし自分の親族に不幸があって、何かすぐに行動を起こさなければならないといった状況になった時に、クイックに判断して動けるかどうか、イマイチ自信がない点である。自分の両親もそろそろ日本人の平均寿命に近い年齢層に達しつつある。ありがたいことに両親すべて健在で今すぐどうこうというわけではないものの、今から10年、20年、今この均衡が続くことはさすがに考えにくいし、今から20年も経ったら僕自身が70歳を迎えてしまうわけで、自分の健康だってどうかすると怪しい。
この8月は前半の無理がたたって後半ガクッと体力が落ち、体調を崩してしまった。そうなると立て直しがなかなか効かないというのも実感させられた。
備えあれば憂いなしである。親族に何かあった時、あるいは自分自身に何かあった時に、自分や家族は即座に何をすべきなのか、それを洗い出しておく必要性は常々感じていたので、本書を読んでその部分だけでも確認できたのでよかった。始めよければすべてよしとも言う。初動が大事なんだと思う。その点で言えば、本書のキモは第1章「大切な人が亡くなった直後に行う手続」にある。そこだけはしっかり読み、あとは流し読みに近い。
一家に1冊、座右に置いておいた方がいい本かもしれない。「備えておきたい、いちばん身近な参考書」といううたい文句にはうそ偽りはない。
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