混セを演出、ドラゴンズ [ベースボール]
落合監督の時代から、「そろそろ世代交代を」とブログで書き続けていたが、堂上兄、吉川、ブーちゃん(中田)といった次世代のレギュラー候補と、一時はポスト谷繁と期待された田中、ベンチのムードメーカーだった小田、守備で実績をあげつつあった森越、1軍の中継ぎ陣を担った三瀬、鈴木、小林正らを大量にリリースして、社会人即戦力を入れたところ、今期は一気に世代交代が進もうという雰囲気が2月のキャンプからずっと漂っていた。
キャンプではなんだか山本昌ばかりが目立っていた感じだったが、その陰で9年目の未完の大器・福田が覚醒を遂げ、去年は打てる雰囲気がまったく漂ってなかったエルナンデスが日本の野球に慣れ、新たに獲得した八木や亀澤が自分には後がないという自覚を持って、レギュラー奪取に目をぎらつかせるといった変化の兆しが見え始めていた。谷繁監督も「自分が」というところもなく監督に徹するようになり、捕手陣もチャンスを与えられて成長する兆しがあったと思う。山本昌と、華々しい社会人ルーキーたちの活躍の陰で、大きな変化の兆しがあったのである。
だから、今年のペナントレースが開幕して、いきなり三連敗しても、僕はそんなに悲観してなかった。先発投手はちゃんとゲームを作っていたし、打撃陣もそれなりに打っていたから。いずれも1点差、2点差の敗戦で、ワンサイドゲームというのが1試合もなかったのである。残念ながら、即戦力のルーキーではなく、荒木の低迷や森野のケガを契機にチャンスをつかんだ福田、亀澤だった。小田に代わるムードメーカーに誰がなるのかなと思っていたら、亀澤がその役割を果たしているし、加えて福田に触発されたか平田がチームリーダーとしての自覚を見せ始めている。
去年から中継ぎ・抑えに収まっている又吉、福谷に続き、新戦力が出てきた今期は、ここ数年来のベテランだらけで閉塞感あったチームとはまったく違う様相を呈している。今期はかなり面白いと思う。球場に応援に行きたいと思える新戦力が揃ってきていると思う。
さてさて、そのドラゴンズを支える『月刊ドラゴンズ』だが、僕は昨年4月の誌面刷新以来、誌面構成が従来よりもひどくなったように思っていた。年明けの1、2月号ぐらいまでも同じで、レジェンド山本昌をやたらとフィーチャーして、購読者を増やそうというのが見え見えの編集をしていた。気に入らなかったのが、活躍している選手、注目されている選手をフェアに取り上げていなかったことだ。ドラフト直後には入団したルーキーを取り上げず、なんで山本昌ばっかりなのと首を傾げていたのである。
それがちょっと良くなったと思えたのが3月号。そしてもっと良くなったのは4月号だ。こういう雑誌の編集で難しいのは、誌面で取り上げる予定の選手がその号が発売になる頃にちゃんと活躍しているかどうかだと思う。逆に、編集時点でブレークの兆しのなかった選手が、雑誌発売時に大活躍していることだってあり得る。そういう意味では現在のチーム状態をよく吟味し、1ヵ月後の発刊時の状態を予測した、難しい編集が迫られると思う。そういった点で、4月号は復活の吉見を表紙と巻頭特集で取り上げていたのが良かったと思う。紙面で取り上げられていた選手はだいたい期待された通りの活躍をしていると思うが、亀澤と福田の扱いがもっと大きかったら、きっとドラゴンズファンは皆購入していたに違いない。
4日は八木が復活勝利を挙げた。日本ハムでルーキーだった頃、日本シリーズで落合ドラゴンズを軽くひねってくれた左腕であった。復活おめでとう!そして、4月号ではちゃんと八木を取り上げていたので良かった。
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