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再読『吉祥寺の朝日奈くん』 [読書日記]

吉祥寺の朝日奈くん (祥伝社文庫)

吉祥寺の朝日奈くん (祥伝社文庫)

  • 作者: 中田 永一
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2012/12/12
  • メディア: 文庫
内容(「BOOK」データベースより)
彼女の名前は、上から読んでも下から読んでも、山田真野。吉祥寺の喫茶店に勤める細身で美人の彼女に会いたくて、僕はその店に通い詰めていた。とあるきっかけで仲良くなることに成功したものの、彼女には何か背景がありそうだ…。愛の永続性を祈る心情の瑞々しさが胸を打つ表題作など、せつない五つの恋愛模様を収録。

4年ぶりの再読となる。前回はかなり短めの紹介となっていたので、小説とはいえ二度目の紹介をしてもいいかと思い、今回取り上げることにした。先週末に文庫版を購入し、週末のうちに読み終われるかなと思ったが、結局間に合わず、週明けからの出張に携行したというわけ。羽田空港まで行くリムジンバスの中で読み切ってしまったけど(笑)。前回の記事はこちらから。

この4年間のうちに起きた変化としては、本のタイトルにもなった収録短編「吉祥寺の朝日奈くん」が映画化されたことだろう。この記事を書くためにYouTubeで予告編を見てみたが、山田真野役の星野真里さんがあまり背が高くない点、朝日奈君の先輩役の要潤さんが逆に背が高すぎる点を除けば、まあ原作に近いイメージだった。


つまりは、登場人物が皆イケメンで、女性も魅力的な人が多いということなのだ。これは「吉祥寺の朝日奈くん」に限らず、収録されている「三角形はこわさないでおく」にしても「ラクガキをめぐる冒険」にしても同じである。うだつの上がらない男性登場人物もいることはいるが(「交換日記はじめました」の山田康志君)、イケメンかもしれないという描きぶりになっていると思う。逆に、登場する女性キャラにもヘタレやいじられ役がいるが(「交換日記はじめました」の和泉遥、「うるさいおなか」の高山さん)、だからといって彼女たちが可愛くないとは思わない。

だから、映画の話に戻ると―――星野真里さん、かわいい。

今回再読したのは、少し前に『百瀬、こっちを向いて。』を読んだからだが、続けて読んでみて気づいたことがある。1つは、先に書かれた「百瀬~」に比べると、「吉祥寺~」の方がミステリー色が少し強いという印象。中田永一の正体が乙一だとわかった後で読むと、こんな恋愛小説の中にもミステリーのテイストを混ぜ込んでいるというのが初期の中田作品の特徴のようだ。逆に、再読してみて、最初の収録作品「交換日記はじめました!」を読んで感じた頭をぶたれた感覚は、二度目は味わうことが少なかった。「交換日記はじめました!」はつかみとしてはいいが、「あれ、こんなかんじだったかな?」と首を傾げたくなった。面白いプロットだとは思うのだけれど。

それと、いずれの作品も中高生には安心して読ませることができるというのを確認できた。中3の娘が乙一作品の愛読者なので、「これも乙一さんが書いたんだよ」といって紹介するにはいいかも。これも、だんだん父親からは遠ざかっていきつつある我が子供たちとの会話の接点づくりということでご容赦を。

本のタイトルにもなっている「吉祥寺の朝日奈くん」は、吉祥寺のタウンガイドのようだ。吉祥寺の街を少しでも歩いたことがある人にとっては、風景がイメージしやすいに違いない。但し、バウスシアターは5月末に閉館になってしまったけど。山田真野さんの働いていた喫茶店、どのへんだったのだろうか。行ってみたい気はする。

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