『二分間の冒険』 [読書日記]
内容(「BOOK」データベースより)先週、『国語のできる子どもを育てる』という本を紹介しようと考え、シリーズものとして2回ほどブログで記事を書いた。その中では主に書く方に重点を置いて僕自身の経験を語るところからはじめて、本の紹介どころか、読むことに関する僕自身の経験すら語れないところで途切れてしまった。この本の紹介はまたいずれやりたいと思うが、今日はその中で小学校中学年向けの推薦図書でして挙げられていた本を取り上げてみたい。
たった二分間で冒険?信じられないかもしれません。でもこれは、六年生の悟に本当におこったこと。体育館をぬけだして、ふしぎな黒ネコに出会った時から、悟の、長い長い二分間の大冒険が始まります。昭和60年度うつのみやこども賞受賞。小学上級から。
この本は1980年代半ばに発表されているので、僕らのような1970年代前半に小学生生活を過ごしたオジサン世代はまったく知らなかった。中2の娘によると、小学5年生の時に隣りのクラスが発表会の演劇でこの作品を演じていたと言っており、小学校高学年の児童の間では、それなりに有名な作品になっているようだ。
『国語のできる子どもを育てる』では、こういう冒険ものを読ませて想像を膨らませ、本の面白さをわかってもらうためには、小学校中学年ぐらいでもう読ませてみたいと述べられていた。しかも、最初は親と子とで交互に音読し、子供がひとりで読み続けられるところまで伴走するよう言われている。そこで、僕はこの本を近所のコミセン図書室で借り、毎晩就寝前に小4の次男と「共読」することにした。
寝る前の30分間で読むのは1章がせいぜい。しかも15章から成る結構な大作であり、毎日読んでも返却期限の2週間では読み終われない。オジサンの場合は夜のお付き合いがあったりして帰りが遅い日もあったし、逆に息子の方が1日遊んで疲れてしまい、21時台の共読の前に息子の方が「沈没」してしまうということもあったりして、残念ながら2週間では読み終わることができなかった。しかも、息子が自立して読み続けるというところまでも行けたわけではない。
とはいえ、音読している間だけはわりと集中して読んでくれていた。その間に学校で行なわれた作文で、「50年間の冒険」とかいう、この話にインスパイアされたとしか思えない創作文を書いていたので、それなりに良い影響を受けたのだろう。息子は先に読み終わった僕に結末を教えろとうるさかった。彼なりに幾つか答えを考えてみたがいずれも不正解。答えが何かは自分で読んで確認しろと突き放しておいた。このストーリーはなかなか含蓄あります。読み終わって、息子が何を学んだのかを聞いてみたい。
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