寸評:今週読んだ本(2013年3月中旬) [読書日記]
先週はずっと海外出張していました。向こうの支社の人々に残していくのに急いで読んだ小説の類は既に記事として紹介しているが、ひと仕事終えてから帰国の途につくのに読み始めた本も2冊ほどある。1冊ずつ紹介するのも面倒くさいし、毎ページしっかり読み込んだというわけでもないので、お許し下さい。
結局、出張先での仕事がほぼ終了し、帰りの飛行機に搭乗する段階になってようやく読み始めたのだが、1年前に感じた困難はまたも克服できず、前に使っていた人が残したマーカーを参考にして拾い読みに徹した。(中古で購入したのだ。)わりと参考になったのは、録音したインタビューのテープ起こしのトランスクリプトの表記ルールに関する記述である。僕がこのところ行っているインタビューの幾つかは録音してテープ起こしを外注しているので、トランスクリプトが納品されてきた時には本書もちょっと活用できそうだ。
最長2時間程度のインタビューの中に、こんないろいろな含意が含まれていて、取材をするたびにいちいち気にしなければいけないのだとしたら、頭でっかちになって身動きが取れなくなる自分の姿が容易にイメージできる。本書を読んで、これからインタビューをするのがかえって怖くなってしまった(苦笑)。
しかし、う~ん、寝ながら学ぶ前に本当に眠ってしまった。特に、時差ボケが効いている時に読むのはつらい。哲学者の目線なら「寝ながら学べる」基本の基本なのかもしれないが、世の一般読者の目線からはやはり本書でもハードルが高いように思う。そこで、よく目にするフーコーやレヴィ=ストロースといったフランスの思想家について書かれたチャプターだけを選んで読んでみることにした。それでもすごくわかったという気もなかなかしない。
著者は、構造主義の思想家の著作は学生の時に読もうとしたら難しかったが、それから年齢を重ねた今は、同じ著作でもある程度理解できるようになったと述べている。同じことがいえるのなら、僕にとっても、今は難解であったとしても、20年後にもう一度読んだら、こういうのがスラスラ読めるようになっているということになる。
そうなることを期待しつつ(苦笑)、我が家の蔵書として保管しておこう。
海外に出張で出ている間は花粉症の症状もなく、大変快適に過ごすことができた。僕はもともとスギ花粉にはさほどアレルギーはなく、4月下旬まではくしゃみや鼻水で苦しめられることはなかったが、今年は例外で、3月に入ってから、目のかゆみや鼻のかゆみでくしゃみ・鼻水以上につらい日々を強いられていた。
久々の米州大陸への出張だったので、時差ボケはずっときつくて睡眠不足の日々が続いたが、目のかゆみがないだけでも随分違った。出張から帰って来て今日で3日目。逆の時差ボケは20日の祭日でかなり解消できたと思うが、逆に花粉症がぶり返し、目を開けているのも呼吸をするのもつらい。
そういう状態で、難しい本を読むのに集中することはかなり難しい。本日紹介した2冊は、多分我が家の書棚でこれから数年間は眠らせることになると思う。
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内容(「BOOK」データベースより)「ライフストーリーの聞き方」と副題でうたっているので期待してアマゾンで注文して購入したが、いざ読もうと表紙をめくって数ページ読み進めるのに難儀し、ハウツーに辿り着くまでに挫折してしまい、以来1年近く書棚の積読蔵書として放ったらかしにしていた。今回の出張はその前の準備段階も含めて多くの人にインタビューし、単にその取材対象者が共通して関わっていたある国のプロジェクトのことだけではなく、その人々のそこまでの歩みとプロジェクトに関わって以後現在に至るまでの足取りも含めてライフヒストリーを聞きとるようなことをやった。本来ならそうした取材をする前にこういう本を読み、ライフヒストリーを聞きとる際の留意事項を確認しておくべきだったが、出張準備のバタバタで、とても読んでいられなかった。
本書では、語り手の声が紡ぎ出す一個人の主観的な意味やアイデンティティをできるだけすくい取り、インタビュアーとの相互行為を通して社会や文化の変動を読み解くライフストーリーの技法を永年にわたるフィールドワークの実践から解き明かす。
結局、出張先での仕事がほぼ終了し、帰りの飛行機に搭乗する段階になってようやく読み始めたのだが、1年前に感じた困難はまたも克服できず、前に使っていた人が残したマーカーを参考にして拾い読みに徹した。(中古で購入したのだ。)わりと参考になったのは、録音したインタビューのテープ起こしのトランスクリプトの表記ルールに関する記述である。僕がこのところ行っているインタビューの幾つかは録音してテープ起こしを外注しているので、トランスクリプトが納品されてきた時には本書もちょっと活用できそうだ。
最長2時間程度のインタビューの中に、こんないろいろな含意が含まれていて、取材をするたびにいちいち気にしなければいけないのだとしたら、頭でっかちになって身動きが取れなくなる自分の姿が容易にイメージできる。本書を読んで、これからインタビューをするのがかえって怖くなってしまった(苦笑)。
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内容紹介これもね、今の部署に異動で来てからやたらと耳にする「構造主義」という言葉をなんとか理解するために、わざわざカネを払って購入した1冊だ。年末に購入して、2ヵ月近く放置したが、今回の海外出張を機に、死蔵の蔵書を多少でも清算しておこうと考えた。
なーんだ、そんなことだったのか! フーコー、バルト、ラカン、レヴィ=ストロースと聞いて、難しそうと尻ごみするのは無用。本書を一読すれば「そうかそうか」の連続です
しかし、う~ん、寝ながら学ぶ前に本当に眠ってしまった。特に、時差ボケが効いている時に読むのはつらい。哲学者の目線なら「寝ながら学べる」基本の基本なのかもしれないが、世の一般読者の目線からはやはり本書でもハードルが高いように思う。そこで、よく目にするフーコーやレヴィ=ストロースといったフランスの思想家について書かれたチャプターだけを選んで読んでみることにした。それでもすごくわかったという気もなかなかしない。
著者は、構造主義の思想家の著作は学生の時に読もうとしたら難しかったが、それから年齢を重ねた今は、同じ著作でもある程度理解できるようになったと述べている。同じことがいえるのなら、僕にとっても、今は難解であったとしても、20年後にもう一度読んだら、こういうのがスラスラ読めるようになっているということになる。
そうなることを期待しつつ(苦笑)、我が家の蔵書として保管しておこう。
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海外に出張で出ている間は花粉症の症状もなく、大変快適に過ごすことができた。僕はもともとスギ花粉にはさほどアレルギーはなく、4月下旬まではくしゃみや鼻水で苦しめられることはなかったが、今年は例外で、3月に入ってから、目のかゆみや鼻のかゆみでくしゃみ・鼻水以上につらい日々を強いられていた。
久々の米州大陸への出張だったので、時差ボケはずっときつくて睡眠不足の日々が続いたが、目のかゆみがないだけでも随分違った。出張から帰って来て今日で3日目。逆の時差ボケは20日の祭日でかなり解消できたと思うが、逆に花粉症がぶり返し、目を開けているのも呼吸をするのもつらい。
そういう状態で、難しい本を読むのに集中することはかなり難しい。本日紹介した2冊は、多分我が家の書棚でこれから数年間は眠らせることになると思う。
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