『青の地平線』 [読書日記]
内容説明この小説、感想がかきづらいな。あとがきを読むとどうも僕と同業者らしいので、どこかで面識もあるかもしれないし、このブログのこともご存知かもしれない。それを承知で批判的なことは書きづらいが、でも敢えて書く。
商社のロジスティックスの舞台裏。
青年海外協力隊員ビフォー・アフター。
恋に仕事に縦横無尽、夢見る「志士」たちの青春ストーリー。
これは青年海外協力隊のことを世間一般に知ってもらいたいという意図から書かれた小説らしい。しかし、小説としては相当に中途半端である。変なラブストーリーを絡める意図もわからない。そういう人がこの業界には多いと一般読者に思わせるのは得策でもない。くさい会話も多いが、ここまでの話を酒の席でいつもやってるわけでもないし、そういうくさい発言をしていることをもって女性から憧れられることなどない(と信じたい)。二次会や三次会で若い女性を連れていける洒落たお店を知ってるわけでもない。そもそも最近は二次会、三次会と繰り出す雰囲気でもない。そんなに儲かってないし。
草莽商事という会社自体がJICAに思えてきた。商社なのに、何のビジネスをやっているのかがほとんど描かれず、営業よりも事務部門の話が中心だったので。「青年海外協力隊員のビフォー・アフター」なんてふれているが、隊員である期間中のストーリーを思い切り端折っている。隊員として赴任した人が、次の節であっという間に任期終了で帰国している。そういうのはありなのか?
青年海外協力隊の良さに関する記述が押し付けがましく、読んでいて引く。その良さをアピールするなら、小説とは別の形の方が良かったのではないかと思えてならない。辛口コメントでスミマセン。
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