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『国づくり人づくりのコンシエルジュ2』 [読書日記]

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国づくり人づくりのコンシエルジュ 2 21世紀の国際協力ー若い世代からの発信

  • 作者: 土木学会
  • 出版社/メーカー: 土木学会
  • 発売日: 2011/05
  • メディア: 単行本
本書の紹介
私たち一人ひとりの国際協力のかたちがあっていい。
いま、私たちになにができるのだろうか。
さまざまな切り口により描かれる、国際協力の「かたち」をさぐる。
第1巻について紹介したので、ついでに第2巻の方も読んでみることにした。

サブタイトルに「21世紀の国際協力-若い世代からの発信」とあるように、第1巻から関わっていた学生さんを中心に取材、調査し、まとめられた1冊である。ODAの基礎知識のような章もあるし、現地調査に参加した個々の学生さんの所感のようなセクションもある。従って、まとまりはよくない。こんな基礎知識的なことは書かないで欲しいなと思うような箇所もあれば、もう少し深く掘り下げてよく調べて書いてほしいと思った箇所もあった。

「日比友好道路」や「ブランタス川流域開発」、「北九州市の国際環境協力」の部分は、とても面白かった。いちばんまとまりがよかったセクションは「北九州市の国際環境協力」ではないかと思う。「日比友好道路」は、話が途中から「アジア・ハイウェイ」構想に飛んでしまったし、「ブランタス川流域開発」も、もう少し描き方には工夫があっても良かったかもしれない。

全体を通じて、各節末尾に掲載されている参考文献リストは参考になりそうだ。久保田豊とか八田與一といった国際協力コンサルタントの草分け的な方々の携わったプロジェクトの紹介がされているのはいいと思う。ただ、そうした先駆者に続いて海外を渡り歩いた7人のシビル・エンジニアにスポットを当ててそのキャリアを紹介していた第1巻に比べ、どちらかというとプロジェクトそのものにスポットを当てている本書の方は、ヒューマンストーリーとしての魅力にはちょっと欠けているかなという気はした。

一応、読み終わったということで記録とどめておく。
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