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『無敗の剣聖 塚原卜伝』 [読書日記]

はじめにお断りしておかなければならないことがあります。
今年の目標の1つに、ブログ更新の頻度をもう少し下げるということがあります。
仕事が忙しくなってきて更新はおろか、読書の頻度も相当落とすことが今年は予想されるので、そんなに頻繁に更新しないだろうと思います。週末に書いている「週報」は続けるつもりですが、このブログの現在の中核を成す「読書日記」はあまり頻繁に更新する自信がありません。予めお赦し下さい。


無敗の剣聖 塚原卜伝

無敗の剣聖 塚原卜伝

  • 作者: 矢作 幸雄
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/06/21
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
83歳まで生きた剣豪卜伝は、真剣の試合19回、戦場の働き37回、一度も不覚を取らず、矢傷6か所以外に傷ひとつ受けなかった。鹿嶋市に生まれ、鹿島神宮ほかに神宮として奉職し、郷土史家として活躍している著者が、鹿島新當流宗家吉川家に伝わる資料や、卜伝の廻国修行の足跡をたどって各地に残る資料を集め、まったく新たに書き下ろした大河ロマン。
宮本武蔵を扱った作品はこれまでにも何度か読んだことがあるが、生涯無敗を誇ったという塚原卜伝については、これまで全く知らなかった。年代的には宮本武蔵よりもかなり前の人で、武蔵が塚原卜伝と遭遇していたとしても卜伝が相当な高齢となってからのことだろうから、鍋蓋1つで武蔵を懲らしめたという逸話も、どこまで本当なのかわからない。ただ、たまにはこういう小説もいいかなと思い、正月休みをいいことに、読んでみることにした。

本書は郷土史研究家が書いた小説である。元々郷土史研究をしていた人が小説を書けるとは期待すべきではないという点は予めお断りしておく。小説として期待すると本書はイマイチで、卜伝の、さほど多かったとは言われていない女性遍歴を過大に取り上げ、そのイチモツが大き過ぎて交わった女性を壊してしまうエピソードを2つもはさむなど、ちょっと脚色が過剰なのではないかと気になった。

小説家としてのセンスは、やはり対戦相手と剣を交えるシーンに如実に表れてしまう。正直言うと、塚原卜伝の剣の凄さはあまり伝わってこなかった。スミマセン。百田尚樹さんあたりが描いたらもっとリアルに試合のシーンがイメージできるに違いない。小説として本書に過剰な期待はすべきではないと僕には思えた。

但し、郷土史研究がお得意の著者であるから、史料を読み込んだ上でのファクトに基づいた記述には信頼は置けるとも感じた。そもそも僕が本書を読むにあたって知りたかったのは、塚原卜伝というのがいつ頃の人で、どこでどのように育ったのか、その剣の技はどのように磨かれていったのか、その極意はどのように後世に継承されていったのかというようなことだった。不勉強な僕は、塚原卜伝がいつの時代の人なのか、どこの人なのかをそもそも知らなかったので、そのあたりが把握できただけでもよしとしたいと思う。

本書は、この剣聖にまつわる有名なエピソードを随所にちりばめ、ファクトを理解するには良い読み物だと思う。

今年は1月6日(金)に職場のチームの一員として試合に先ず出る。以後は2月、3月、5月、9月に試合が予定されている。昨年は9月後半から自分の剣道がわからなくなってしまい、かなり悩みながら稽古していた。いや、仕事の忙しさが週末にも飛び火して道場の稽古に出られないことも多くて、悩みを克服できるような稽古もしっかりできなかった。今月はブログの記事の中で1年の目標を散りばめて述べていこうと思うが、こと剣道に関して言えばこれしかない。
「今年11月には絶対に四段を受験する」
受験するという以上、僕が今抱えている悩みを克服し、かつ絶対的に足りていない日本剣道形の稽古をもっとちゃんと積むことが前提である。できればもっと稽古したいが、稽古の度に翌々日頃まで筋肉痛が残ったり、膝の痛みが時々起きるような状況は早く解消したい。そのためには剣道以外でも運動する頻度を増やさねばと思うのである。

剣道時代 2012年 02月号 [雑誌]

剣道時代 2012年 02月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 体育とスポーツ出版社
  • 発売日: 2011/12/22
  • メディア: 雑誌

この年末年始に久し振りに月刊誌『剣道時代』の最新号を購入し、特集記事を読んだ。付録のDVDが良かった。
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