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オーガニックコットンを越えて [シルク・コットン]

10月30日(日)から11月5日(土)にかけて、インド・ハイデラバードに拠点を置くNGOグループ「チェトナ・オーガニック(Chetna Organic)」から2人のインド人スタッフが来日した。1人は同グループの営利部門Chetna Organic Agriculture Producer Co. Ltd.(COAPCL)のCEOアシュトシュさん、もう1人はChetna Organic Farmers Association(COFA)のオリッサ州コーディネーターのラオさんである。2人は、11月1日から3日まで東京・晴海の東京ビッグサイトで開催された「ビオファ・ジャパン・オーガニック・エキスポ2011(BioFach Japan Organic Expo 2011)」にチェトナのブースを出店するために来日した。インドからは、インド政府の農産品・加工食品輸出開発局(APEDA)の代表者をはじめとして、チェトナ他2社の代表者が来日し、11月2日にはインドからの参加者でセミナーも行なわれたらしい。

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《東京ビッグサイト前の様子》

チェトナ・オーガニックは、日本のカタログ通販会社フェリシモがオリッサ州カラハンディ県で実施中の「haco. PEACE BY PEACE cotton project(ハコ・ピースバイピース・コットンプロジェクト)」(以下、PBP)の現地パートナーである。今回来日した2人のうち、特にラオさんはカラハンディの事業実施チームのトップでもあり、PBPプロジェクトにとってなくてはならないキーパーソン。チェトナから提出される定期事業進捗報告書の翻訳を手伝っている僕としては、未だ行ったこともないカラハンディのことを直接聞ける貴重な機会ということもあり、是非お目にかかりたいと思っていた。

来日にあたっては、フェリシモのコットン原料輸入代理商社である豊島のMさんが早めに東京入りしてチェトナの2人をアテンド、11月2日夜の会食もアレンジして下さった。これにフェリシモからPBPコットンプロジェクトの担当のTKさんとEKさん、そして僕が合流し、新橋の日本料理店で楽しく情報交換をさせていただいた。お話を聞きながら、僕もカラハンディに行ってみたくなった。カラハンディには会社の渡航制限がかかっており、今の会社に勤めている限り、僕はたとえ私用であっても訪れることができないのが本当に悔しい。(なにはともあれ、Mさん、会食アレンジありがとうございます。)

翌3日は文化の日で祭日ということもあり、家で退屈しそうだった末っ子を連れて、東京ビッグサイトに向かった。

チェトナは、オーガニック・コットン栽培だけを現地で推進しているわけではない。地域の農作物全般をオーガニック栽培で作ることを目指している。コットンについてはPBPコットンプロジェクトを通じて日本企業との関係作りができた。今回のオーガニックエキスポ出店は、コットンを越えて、他のオーガニック農産品について日本市場の開拓を図ろうとするチェトナの意気込みだというのがよくわかった。そのオーガニック農法との取組みについては、展示内容からもよくわかるし、PBPコットンプロジェクトの宣伝もしっかりされていた。でも、持って来ていた大豆は、大きさとしては小ぶりで、彼らによると、ダル(豆カレー)用の豆だということだった。日本ではダルはインド料理店で出されるくらいで家庭ではあまり作られないし、それをつぶして揚げたムーン・ダル(Moong Dhal)のようなスナック菓子も市場としては未開拓だ。長期的には検討の余地がかなりある食材だと思う。

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《商談も活発に行なわれていた。》

でも、ここの展示のお陰で、僕は連れて来ていた末っ子に、自分が来ている綿100%のTシャツの原料がどのようにして生産されているのか、それをオーガニック栽培にするということが何をどうすることなのか、具体的に説明し、PBPコットンプロジェクトの形成に僕も一枚かんでいたと話した。お父さんがインドで何をやっていたのかを末っ子にわかりやすく話す機会は今までなかったので、これだけの写真を用いた展示を東京でしていただいたのにはとても感謝している。

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《英語で受け答えをやった末っ子にちょっとビックリ!》

来年もチェトナが出店してくるようだったら、もう少しお手伝いをしてみたいと思ったりもした。どのような商品ラインアップで日本市場にアプローチをするのかは、事前にもう少し考えた方がいいのではないかとも思ったし…。
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