『ドライブイン蒲生』 [読書日記]
内容(「BOOK」データベースより)純文学を大阪を舞台にした関西弁で描いたらこんな作品になるのだろうか。
客も来ないさびれたドライブインを、経営する父。昼間から酔っぱらっている父を嫌った姉は、中学でヤンキーになる。だが父の死後、姉と弟は、蒲生家の“かすけた”血が、自分たちにも確かに流れていることを感じる。そして今、子連れで離婚寸前、ぱさついた茶髪の姉を、弟はなぜか、美しいと思う…ハンパ者一家を、哀惜にみちた筆致で描く、芥川賞作家の最高傑作。
正直圧倒され過ぎて、感想を書く気になれない。
伊藤たかみの作品って、『八月の路上に捨てる』と『カンランシャ』以来久し振りなのだが、よくよく考えたら前に読んだ作品もオチがはっきりせず、しかも登場人物にどっかしらの影があるものが多い。『ドライブイン蒲生』に収録されている3つの短編もまさにそんな作品ばかり。
日常と狂気は隣り合わせなのだろうか。別に本書を読んだ直後だからというわけじゃないが、今日はちょっとスイッチが入りかけた瞬間があった。俗にいう「切れる」という瞬間だったが、公衆の面前だったのですぐに制御したが、ちょっと目が合った相手の中年女性に対して、ほんの一瞬だけ罵声を浴びせかけたのである。自分が怖くなった。
ストレスなんだろうか。今夜は近所の体育館で行なわれている剣道同好会の稽古に飛び入りで参加して、竹刀を振った。ストレス発散を目的にして剣道の稽古をやったのは多分初めての経験だった。
今日は金曜日なので、簡単に終わらせていただきます。ゆっくり休ませていただきます。
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