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『雨のように、きこえる』 [読書日記]

雨のように、きこえる

雨のように、きこえる

  • 作者: 有城 佳音
  • 出版社/メーカー: 光芒社
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
僕たちは地雷源をつき抜けるように生きている。ある日突然地雷に足をかけてしまうことがある。そして身動きできなくなる。動けば破滅し、じっとしていても少しずつ破滅していくだけ。そんな荒涼とした閉塞のなかで、誰も救助にくることはない。自分を解体し、そこからぬけるしかないのだ…。解体と再生をテーマにした7ストーリー。
以前、ソネットブログのテーマ別ランキングで「本」部門の1位や2位に君臨していた有城佳音(ゆうきかのん)さんの初期の作品集である。市立図書館でふとひらめいて著者検索をしてみたら、1冊だけ所蔵していて即貸出可となっていたので、さっそく借りてみた。

結果から先に言うと、この作品の良さが理解できるところまでは僕の感性がついていけていないことを痛感させられた。ブログがあれだけ人気なのだから相当読まれいて多くのネットユーザーの支持を集めているインターネット小説なのではないかと思うのだが、僕はどうにも理解ができずに悪戦苦闘を強いられてしまった。冒頭の作品から主人公の一人称で、他の男性が登場することは少なく、女性は次々と登場し、一夜を共にする話が出てくる。この小説がある程度著者の実生活を映したものだとしたら、著者のような生き方も羨ましいと思う。情景の描写はディテールにまで及んでいて、それはとても素晴らしいんだけれど、せっかちな僕はそういうところを読み飛ばしたくなってしまった。

僕にはこの著者の作品について語る権利はないなと正直思った。少なくとも、自分自身が仕事で締切に追われるような毎日を過ごしている状況の中で、通勤電車の車内で読むべき作品ではないような気がした。著者の作品を理解するには、本気で作品に向い合わなければ著者に対して示しがつかない。

さて、ソネット「本」ブログのトップに長らく君臨されていた頃、ほぼ毎日これだけの文章を掲載されているのはすごい方だなと感心する一方、あの文字の色の使い分け方には何か法則性があるのかなと思ったりもした。(一度自分のブログで試してみたことがあるが、目がチカチカしてきて1回で諦めた(苦笑)。13万件余りのnice!を取らている超人気ブログだったが、今は何かお考えがあってランキングへの参加を取りやめ、nice!もコメントも受け付けられないような設定に変えておられるが、サイトとしては健在なので、どんな作風なのかご覧になりたいという方は、是非下記URLにアクセスしてみて下さい。
*破滅型作家のRoom
 http://canon-room.blog.so-net.ne.jp/
タグ:有城佳音
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