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週報(7/10-7/16) [備忘録]

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《オックスフォード大学のカレッジの1つ。趣あるなぁとしみじみ…》

今週の週報は英国からお送りします。17日(日)の朝はオックスフォードで迎えている。歴史を感じさせる落ち着いた町並みに、木々の緑と青空が映えて、大都会の喝采とは距離を置くそのたたずまいに、こんなところで学生生活を送れたら、きっと勉学にも相当に身が入るだろうなと感じている。オックスフォードに行けとは言わないが、我が子供たちが大学を選ぶ時には、そこが勉学にちゃんと打ち込める環境なのかどうかを確かめてから選んで欲しいと思う。

【英語】
問題は英語。こちらに来てからずっと、イギリス人の話す英語の聞き取りづらさに悩まされ続けている。僕の聴き慣れたアメリカン・イングリッシュやインドで散々聞いてきたヒングリッシュとは明らかに違う。仕事を続けていくならこういう英語にも慣れなければいけないのかと思うと気持ちが暗くなる。

こちらでの仕事の方は、依然として馴染みのないテーマで苦戦が続いている。インドから帰ってからの1年間、付け焼刃的であるが自分なりに理解しようと努めてきたけれど、その道で数十年と研究実績を積み重ねてこられている方々のお話にはそうそう簡単にはついていけない。少しはキャッチアップしたような気はするけれど、まだまだ修行が足りない。というか、あと2年もしたら大台にさしかかるような年齢で、新たな領域を開拓していくこと自体への割り切れなさも感じるが、会社をクビになりたくなかったら目の前の仕事をちゃんとやれということではあるのだろう。

「概念化」と「体系化」―――昔勤めていた職場で随分と言われたことであるが、その言葉の意味が今頃になってよく呑み込めてきたように思う。個別事象の話は僕らでもできるのだが、それを積み重ねていって概念形成に至るような実践作業を僕らはちゃんとやってきていない。こういう会議の場に来ると、そこの部分で大きな壁にぶち当たったような気持ちになる。それは、単に外国語コミュニケーション能力の問題というのではなく、もっと大きな問題だと思う。概念を述べるようなボキャブラリーが僕にはとても少ない、そればかりを痛感させられるのである。

なんだかこれまでの人生自体を全否定されたような錯覚すら覚える。が、愚痴っているだけではしょうがない。頭がついていかないという悔しさを感じつつも、少しずつでも前に進むしかないのだろう。漠然とではあるが、うちの会社も全社をあげて文書の全面英語化でも導入されそうな気がする。そうなると、欧州やアフリカで話されている英語がすんなり理解できないような僕のような人間は、消え行くのみなのかなと寂しくなる。

【頭痛】
こちらでもう1つ悩まされているのが頭痛である。右目の乱視がひどく、実際左目だけで僕はものを見ている。特にオックスフォードに来るまでの数日間は、英語の論文をたて続けに集中して読んでいた。左目を酷使したからか肩凝りが深刻で、頭痛もひどい。作り直しているメガネが間に合わなかったのは痛いが、仮にそれがあったとしても、左目に極端に依存するような論文の熟読は、どのみち頭痛に至ったのではないかと思う。

オックスフォードに来て、景色を眺めるようになったら、頭痛は少し治まったような気がする。

【こちらの気候】
この時期に英国に来れて1つだけ良かったことは、その気候である。日中の最高気温はせいぜい24℃程度、最低気温は時として10℃を下回る。東京の気候から夏を連想して半袖シャツばかり持ってきたので、夜はそれだけではもたず、スウェットシャツを現地調達するはめになったが、それを除けば気候は穏やかで湿度も低く、これが本当に夏なのかと思ってしまうところだ。

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【食事】
食事については―――。英国といえば「フィッシュ・アンド・チップス」なのだが、正直おいしくない。油っぽくてボリュームもあり、食べきれないで残してしまった。それでも後で油が胃にもたれ、しばらくトイレのお世話にもなった。ハムやソーセージ、ベーコンといった肉類は総じてボリュームがあるが、油が多いか塩分が多いかでこれもいまいち。でも、あまりにも肉料理が多くて、その昔イザベラ・バードが日本を旅したときにも肉が食べれなくてストレスを感じたというのはあながち誇張でもないなと感じる。
タグ:英国
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