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『奪還』 [読書日記]

奪還 (100周年書き下ろし)

奪還 (100周年書き下ろし)

  • 作者: 麻生 幾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/09/01
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
1年前に自衛隊を辞し、ミンダナオ島のダイビングショップで働いていた河合斌に、フィリピンで消息を絶った日本人女医を捜してくれとの依頼が持ち込まれる。捜索を進めるうち、双子の巨大台風が接近する与那国島で61名もの人質を盾に立て篭もる武装集団の存在が明らかに。日本政府は河合がかつて率いていた部隊を政治決断により招集、事態打開の特別任務を発令する。だが、その裏には国家が決して明かしはしない驚愕の事実が隠されていた。取り戻すべきは人質の命か、己の誇りか、それとも―この国の未来か。
折角の三連休なのに、家族にインフルエンザ発症者が出ていては外に出かけるわけにもいかない。かといって3日間仕事絡みの固い資料ばかり読んでるのも面白くないなと思い、それまで借りていた本を返却にコミセン図書室に行った時に新着本の棚に入っていた本を1冊借りてみることにした。ソネブロのユーザーでどなたかが本書の紹介をされていたのを思い出したからでもある。

ですが―――。

何だろうこの印象。一瞬、門田泰明の「黒豹」シリーズを読んでいるのかとの錯覚を覚えたぐらいだ。

まあ宇宙空間で愛銃ベレッタをぶっ放して敵を倒す「黒豹」ほどのハチャメチャはなくて、武器も治安維持組織の指揮命令系統も、アタックチームの戦術フォーメーションもそれなりに理にかなっている。それでも、主人公が遭遇する人物がすべからく腹に一物持っているとか、人質の日本人女医が自分で状況打開できるスーパーレディだとか、そういうのは僕にとってはあり得ない世界だし、本書で描かれているような壮大な陰謀を高官が企てることができるほど、日本政府が凄いともあまり思えない(思いたいという気持ちもあるけれど…)。

それでも「面白い」と仰る方も多いのだから、あまり書き過ぎるのもよくないか。取りあえずイッキ読みできたし、フィクションだと思えば確かに面白かったからまあいいかとも…。でも同じ作家の作品をまた読むかと聞かれれば、苦笑いせざるを得ない。
タグ:麻生幾
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