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『白銀ジャック』 [読書日記]

白銀ジャック (実業之日本社文庫)

白銀ジャック (実業之日本社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2010/10/05
  • メディア: 文庫
内容(「BOOK」データベースより)
「我々は、いつ、どこからでも爆破できる」。年の瀬のスキー場に脅迫状が届いた。警察に通報できない状況を嘲笑うかのように繰り返される、山中でのトリッキーな身代金奪取。雪上を乗っ取った犯人の動機は金目当てか、それとも復讐か。すべての鍵は、一年前に血に染まった禁断のゲレンデにあり。今、犯人との命を賭けたレースが始まる。圧倒的な疾走感で読者を翻弄する、痛快サスペンス。
今日本ではいちばん売れている文庫本だろう。書店の売れ筋ランキングは堂々の第1位、実業之日本社が文庫本に乗り出すに当たって最初の作品だったこともあり、同社も相当な販促を行なっているのだろう。読まれていることは間違いないし、それだけに読者の賛否両論の声は大きい。

こういう売れている作品をわざわざ買って読んだのは、本書をインド在住の知人に寄贈しようと考えたらからに他ならない。文庫本を何冊か持ってきてほしいと頼まれたが、手元に適当な蔵書がなく、いっそのこと何冊か買って持って行こうと思った。中味を読まずに寄贈するのもしゃくなので、インド入りするまでに読み切ってしまいたい―――そう考えて読んでいた本は何冊かあるが、渡航の機内で読み始め、読み切った最後の1冊となったのが本書であった。

ミステリー小説であるだけに、ブログで取り上げてネタばらしになってしまうのは避けたいと思う。だから、内容についてご紹介するのは避けておきたいと思う。僕はそれほどミステリー小説を頻繁に読んだりはしないし、東野圭吾の作品もそんなに読んでいるわけではないので、ある意味純粋無垢な読者の1人だと思うが、面白かったので一気に読むことができた。登場人物の誰もが怪しいように思えたので、真相についてはある意味意外感を味わえたし、「なるほど、その手があったか」という終わり方だったと思う。あえて苦言を呈すれば、本書の舞台となった新月高原スキー場の描写と、表紙の雪山の写真があまり合っていなかったことを挙げておく。僕は表紙に惹かれて購入したくちであるが、こんな急峻な山は本文の中ではあまり出てきていなかったように思う。

僕はそもそもあまりスキーをやらない。米国駐在時代に妻に誘われて家族連れでスキー場に行っていた時期もあったのだが、それから既に7年が経ってしまった。ストックを持たずにスケーティングでのスキーのコントロールができるところまで行った長男にはもったいないことをしてしまったと思う。今では家族の会話で「スキー」が登場することなど滅多に見られなくなってしまっている。

本書を読みながら、また滑ってみたいなと思った自分がいる。
タグ:東野圭吾
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