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『あるキング』 [読書日記]

あるキング

あるキング

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2009/08/26
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた山田王求。“王が求め、王に求められる”ようにと名づけられた一人の少年は、仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、野球選手になるべく育てられる。期待以上に王求の才能が飛び抜けていると知った両親は、さらに異常ともいえる情熱を彼にそそぐ。すべては「王」になるために―。人気作家の新たなるファンタジーワールド。
先週後半、一時的にではあるが、全く本を読む気が起こらない日が2日ほどあった。出張中に読み切った本をブログで紹介した後、読みかけの本を読み切る時間がない中で、仕事上先に読まなければならない文献もあたりして、なんだかとても疲れた。プライベートでは読みかけの本が3冊ほどある。いずれもシリアス系の内容であり、ラインナップを見ていたら何となく読みたいという気が失せた。

それを奮い立たせるために、読みかけの本のラインナップに小説を入れることにした。土曜日にコミセン図書室で3冊借りてきたうちの1冊を、別の作業の合間をぬって少しずつ読み進めた。

伊坂幸太郎といったら、「本屋大賞」を『ゴールデンスランバー』で受賞されたりして、今や東野圭吾と並んで、当代売れっ子の作家であるが、実はこれまで僕は伊坂作品を1冊も読んだことがなかった。図書室に行けば、『ゴールデンスランバー』だけではなく、『重力ピエロ』『週末のフール』『魔王』『オーデュボンの祈り』『フィッシュストーリー』『グラスホッパー』等の代表作品が棚に所狭しと並べられている。そこから何故『あるキング』を選んだかというと、去年の今頃にある週刊誌の書評で本書が紹介されていたのを思い出したからである。

感想を言うと、これが伊坂作品の特徴だというなら、今後もあまり伊坂作品を読みたいとは思わないだろうということだった。何がどうとは具体的に言えないが、何となく自分の感性には合わない。野球がテーマになっている作品だが、正直あまり熱中して次々とページをめくっていくようなワクワク感もなく、ただ何となく淡々と読み切ってしまった。各所にちりばめられた伏線は上手く使われていて、それが結末に向けて上手く収束していっている。登場人物の生かし方はとても上手いと思う。

読みながら、絶対王座というのはスポーツにしても何にしても、面白さを損ねるというのを改めて感じた。打席に入れば敬遠かホームランで、打ち損ねのアウトも犠打もないという打率9割のバッターがいたら、そのうちに「たまに三振してくれないかな」と感じる。打率3割が御の字のプロ野球界で、打率9割なんてそもそもがあり得ない記録だと思うが、もしそんな絶対的強打者が現れたとしても、その圧倒的状況が2年も3年も続けば、対戦するチームの選手も、味方の選手も、ファンも皆がしらけるだろう。

今、この記事を書いている15日(月)は、大相撲九州場所で横綱・白鵬が稀勢の里に敗れて連勝記録が63でストップするという出来事があったばかりだが、白鵬にしても朝青龍にしても、1人ずば抜けて強い力士がいて一人勝ちしている状況が続き過ぎると大相撲自体が面白くなくなってしまったように感じる。今日の一番を契機に稀勢の里が急成長して横綱を脅かす存在になっていったら、大相撲もまた人気を多少でも挽回できるのではないかと思う。


タグ:伊坂幸太郎
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