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ナイバシャ湖の風景 [出張先にて]

最近、読んだ本の紹介か難しいテーマの話ばかり書いているので、今日は閑話休題。今回出張で行ったアフリカ・ケニアで仕事の合間に撮った写真を紹介したいと思う。ナイロビから車で1時間半ぐらいのところにあるナイバシャ湖の湖畔で早朝撮ったものだ。

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滞在中、ナイバシャ流域保全管理プログラムのアンダーソン・コーヨーさんからこの地域の開発と持続可能性の問題についてお話を伺う機会があった。元々この地域はマサイ族が住んでいたのだが、ナイバシャ湖の観光資源に注目して人が流入するようになり、人口増加が進んだ。このために、上流域の森林資源の過剰利用が進んで上流のシルトが湖に堆積するようになった他、周辺から流れ込む下水で、湖の水質が悪化しつつあるのだという。加えて、この周辺は欧州に輸出される花を栽培する園芸産業が盛んで、鮮度を保つために化学薬品も使われているそうで、それが流れ込んで湖を汚染するのが問題にもなっているという。

このナイバシャ湖の流域は3つの行政区から成るという。加えて、園芸企業や観光業、地域住民等、地域の自然環境保全に関わらなければならないステークホルダーは多岐にわたる。コーヨーさんは、地域の環境保全事業は参加型で計画策定して実施されなければならないと強調されていた。しかし、住民は後から入ってきており民族構成が多様で、住民間ですらコンセンサス作りは難しそうな印象だ。

この流域保全事業がどれくらい進んでいるのかはよくわからない。多分未だ始まったばかりという感じだろう。ケニアは国全体でも42の民族があるため、全国レベルで国民を1つにまとめるのは大変そうだ。結局、小さいところからコツコツ始めていくしかないと思うのだが、国の予算の15%程度しか地方に配分されない極端に中央偏重の予算配分だと、仮に地域レベルで何らかの保全活動を展開しようとしても、財源の確保は大きな課題となりそうだ。ナイバシャ湖周辺の活動がどう進展するのかは注目しておく必要がある。

この時期、ナイバシャの気温は東京よりも若干寒い。夜が寒くて僕も少しばかり体調を崩した。
タグ:ケニア
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コメント 1

yukikaze

そうですね。ケニアは中央集権というのはナイロビの発展ぶりと、周辺の地方の状況を見比べるとわかりやすいように思います。

予算を議員が地元に引っ張り合う利権重視型の日本のような状況も困りますが、ケニアのように露骨な中央集権というのも困ります。

なかなか中庸というわけにはいかないのでしょうね。
by yukikaze (2010-11-09 16:31) 

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