『グラツィオーソ』 [読書日記]
内容(「BOOK」データベースより)インターネットで連載された恋愛小説なのだそうだ。そういえば、ソネット・ブログにも小説家という方が結構いらっしゃったように思う。文学賞の厳しいプロセスを経て本格的に小説家としての途を歩まずとも、今すぐ自分のペンの力を世にアピールするにはインターネットというのは大きな武器となる可能性を秘めていると思う。多分、こういうタイプの学園もの、恋愛ものはネットでも読者のツボなのだろう。
数年前まで県大会突破すら考えられなかった県立修南高校弱小吹奏楽部が、謎の美人教師・水嶋日名子の指導で生まれ変わる!そして挑むは夢舞台「吹奏楽の甲子園」―普門館への出場権!吹奏楽に捧げる、爽やか青春ストーリー。
そんな小説を今さら読んだ理由は「吹奏楽部」というところにある。まだ中学1年生ではあるが、なぜか吹奏楽部入りを選択してこの夏休みも部活で忙しそうにしていたうちの長男に、自分がやっていることをいっそう好きになってもらえるようにするには、こんな小説でも読ませてみたらよかろうというスケベ心からである。彼にはもう少し本も読んで欲しいし、始めた以上は中学生活だけではなくできれば高校に進んでも吹奏楽に打ち込んで欲しい。そう思い、長男に薦める前に僕が読んでみようと考えた次第。
思えば不真面目な中学剣道部員だった僕が高校では高三最後の試合で負けて号泣するところまで剣道に打ち込めたのは、以前も述べた通り1年の春にクラスメートから薦められて高橋三千綱の『九月の空』を読んだからだった。お陰で何度かの中断は挟みながらも、今でも僕は剣道を続けている。今週末は市民大会にも出場だ。
40代も半ばを過ぎているオヤジが本書のあらすじについて真面目に紹介するのも論評するのもどうかと思うのでここでは述べないが、これを読んだ長男が今後の中学生活をどう過ごすのかは楽しみに見守りたい。
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