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『20歳のときに知っておきたかったこと』 [読書日記]

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

  • 作者: ティナ・シーリグ
  • 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
  • 発売日: 2010/03/10
  • メディア: 単行本

出版社 / 著者からの内容紹介
「あなた自身に許可を与える――常識を疑う許可、世の中を新鮮な目で見る許可、実験する許可、失敗する許可、自分自身で進路を描く許可、自分自身の限界を試す許可を、あなた自身に与えてください」――アメリカの超エリートが「社会に出たときに知っていればよかったと思うこと」「社会で自分の居場所をつくるのに不可欠だと思ったこと」をリストアップ。「起業家精神」と「イノベーション」に関する最良のテキストであると同時に、「人生への贈り物」とも言える言葉がいっぱい詰まった自己啓発書。
巷で話題になっている良書。評判にたがわず、実際に読んでみても面白くて一気に読み切ってしまった。本書第1章で紹介されているような授業が本当にスタンフォード大学で行なわれているとすれば、起業家を次から次へと輩出する米国の教育環境というのもよくわかるような気がする。また、米国がそういう風土だからか、ビジネス開発の事例を提供する側の企業と大学教育との距離が非常に近いという印象を受けた。

そしてそんな中から起業に取り組んだ人々の中には、大企業での成功をなげうって途上国での貧困撲滅にビジネス的手法でアプローチを試みる者も結構いるようでもある。本書にもそういう事例が幾つか登場する。日本でも山口絵理子さんや原丈人さんのようにそういう事例が幾つかあることはあるが、米国とは絶対的な人数が違うような気がする。

近頃は日本の政府開発援助においても「官民連携(Public-Private Partnership)」という言葉がよく聞かれるようになったが、これなど、欧米では2000年頃には既に重要テーマとなっていたものであり、今さらという印象をどうしても受けてしまう。これも、欧米諸国には意思決定の速い企業家が多いという環境があって初めて民間企業と協働で途上国の開発問題に取り組んでいこうという環境が整っていたのだと思う。同じことを日本がやろうとしてもそういう環境には数年前までなかったのではないかと思う。

多くの読者の方が「この本は自分の子供に読ませたい」と思うであろう。僕も同感である。リスクを取って起業をやれるような息子ではないけれど、本書を読んだら何かを感じ取ってくれるのではないかと期待したい。
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nori

やっぱり、良さそうですね。
私も近々読んでみます。
by nori (2010-09-13 22:28) 

Sanchai

☆noriさん☆
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
図書館で借りて読まれるぐらいにしておかれてはいかがかと思います。
3時間で読めてしまうので、ちょっともったいない気もしました。
by Sanchai (2010-09-13 23:00) 

うしこ

文庫化期待ですかね。
by うしこ (2010-09-15 05:10) 

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