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『死ぬかと思った 1』 [読書日記]

死ぬかと思った〈1〉

死ぬかと思った〈1〉

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: アスペクト
  • 発売日: 2009/03
  • メディア: 文庫
内容(「BOOK」データベースより)
余計なコトして死にかけた、恥ずかしさのあまりに死にそう。ヒトには言えない、でも言いたい。ちょっと自慢の死にかけ体験。そんな誰にでもある日常の隙間の出来事を、笑いのスパイスで告白した低レベルな臨死体験集。

これも6月1日の国内移動の際に一気読みしたもの。こういう旅に携行するには最適の文庫本だろう。

実はこの本は初版が単行本として出た時に同じようなシチュエーションで1回読んだことがある。成田空港の書店で購入して、機内でゲラゲラ笑いながら読み切ったのをよく覚えている。笑い話として子供にでも読ませようかと考えたのだが、小学生にはヤバめの逸話が何編かあるため、未だちょっと読ませられないなとは思った。

ピーナッツを鼻の穴に入れて鼻息で飛ばそうとして鼻に詰まって取れなくなるとか、鼻水を止めるのにタンポンを鼻に挿入して水を吸って抜けなくなった話とか、昔のボールペンのインクの後に詰まっている綿を吸い取ろうとして思い切り吸ったら綿と一緒にインクも吸い込んでしまった話とか、水銀式体温計を口にくわえていて何かの拍子にガリッと噛んでしまい、慌てて水銀とガラスの破片を吐き出した話とか、まあその類の話です。余計なことを思いつきでやって予想もしない結果に慌てふためくという話が非常に多い。

また、特に大便絡みの失敗談が多いのも特徴的である。下痢で痛い目に遭ったり、急にお腹が痛くなっても近くにトイレがなかったためにパニックに陥って思いもよらぬ行動に出てしまったり、お腹がゆるくて失敗する話だけではなく、便秘で10日以上お通じがない人の苦闘も描かれている。緩くても固くても下の話はツライというのがわかったし、それ以前に、このような人には言えない経験をしたのは僕だけではないというのがわかってちょっと嬉しくなった。

本書に書かれているほどひどい失敗談はないものの、下の話では僕も幾つか経験がある。僕の最も悲しい失敗談は大学生時代に経験している。さすがに社会人になってからは「転ばぬ先の杖」というか、通勤経路の途中のどこにトイレがあるかというのを確認するようになったのでかなり落ち着いてはいる。しかし、ジョギングとかウォーキングとかの最中にもよおした経験はかなりあり、そういう時はかなりパニクって前後を顧みない突拍子もない行動に出てしまったこともある。妻も絡んだ逸話が1つあり、今でも時々妻に馬鹿にされることがある。

下の話はインドでは屁でもない。川原に行けばそこらじゅうで排泄行為の真っ最中の男達を見かけることがある。さすがに女性は日中はやらない。排泄を我慢せねばならない女性にはインドの生活は相当ツライだろう。僕はインドに来てどちらかというと便秘気味になってしまい、よく「ウェルカム・シャワー」を称される下痢にはあまりなったことがない。あまり水分を取らないようにしているということはあるが、ある意味そこらじゅうにトイレがあるというのが一種の安心感になっており、不安感から便意をもよおすという経験がないのである。こういう国では紙がないことの方がつらいので、デリーにいる時にはポケットティッシュは携行するし、地方に出かける時にはトイレットペーパーをひと巻き、ロールを潰して携行するようにはしているが、実際に使ったことはあまりない。これだけ周到に用意していれば、「死ぬ」かと思う経験はあまりしないだろう。

逆に便秘がどれだけつらいか、よくわかるようになった。僕の場合は最長でも3日お通じがないというのを経験したが、それだけでもお腹が張ってきて苦しさを感じた。

まったく余談だが、一度だけ、ネパール・カトマンズのスラム居住区を歩いていてサリー姿の女性が川辺の道端にたたずみながらいわゆる「立ちション」をやったのを近くで目撃してしまったことがある。相手の女性は「死ぬ」かとは思ってない様子だった。
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