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カトマンズ-働く人々 [旅行]

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《パタン旧王宮近くで見かけたナッツ売りのお姉さん》
以前も少し書いたが、こうやって屋台を引いてナッツやカット・フルーツを売っている女性を街角で頻繁に見かけるようになったのが10年前と比べての大きな変化である。起業のための小口融資、いわゆるマイクロファイナンスがそれなりに普及しているんじゃないかなと思う。因みにここのねーさん、ナッツ1袋を「50ルピー」とふっかけた。多分10ルピーぐらいだろうと思うが、写真を撮らせてもらうことも込み込みで15ルピーにまで値切って買った。

もう1つ気付かされるのは、この笑顔である。10年前との比較ではなく、僕達が今住んでいるデリーの人々との比較になるが、カトマンズの人々は明るい笑顔を見せてくれる。かたや北インドで笑っている人を見かけることは非常に少ないため、普段生活していても緊張感を強いられる。カトマンズの方が生活は不便な筈だがそれでも安らぎを覚えてしまうのは、物的にも金銭的にも貧しくても心が豊かなのかなという気がする。

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《ホテル近くの道路で見かけた野菜売り》
どこの町に行っても、どんな野菜や果物が売られているのかは大きな関心事である。この写真は早朝散歩に出かけた時のもので、時間としては午前7時前だ。ここの道路は早朝散歩だけではなく夕方も歩いて通ったことがあるが、この場所に陣取っていたおっちゃん、しっかり夕方まで販売をやっていたので驚いた。しかも、朝は露店もまばらだが、夕方になると魚をさばいている兄ちゃんとか、他の野菜売りも現れて非常に活況を呈しているマーケットだった。

デリーではなかなか見かけなくてカトマンズで頻繁に見かけたのはモンキー・バナナ。美味しくて小腹がすいた時に最適で、子供達には大好評だった。


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《パタン旧王宮近くの水場》
飲料水の確保は10年前と比べてより困難になっている。写真は早朝散歩した時のものだが、この水場を昼前に通った時も、大勢の住民(女性が多い)がポリタンクや真鍮の壺を抱えて水場に大勢ならんでいるところを見かけた。

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《バグマティ川沿いのガート前の民家》
何を働いているのかよく見えないのだが、チャイ(ネパールでは「チヤ」と言った方が通じる)を準備している様子だったのでパチリと撮った。

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《カトマンズ東部、ティミで見かけた加治屋さん》
信号待ちをしていた時に車窓から撮った1枚。こうやって黙々と働いている人々を見かけるのは好きだ。デリーと違い、カトマンズでは物乞いをやっている人を見かけることは殆どなかった。誰かしら何かしら働いている感じで好感が持てた。

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《パタン旧王宮前でたたずんでいたサドゥ》
こういう人を「働く人」としてまとめていいのかちょっと疑問もあるが、1枚10ルピーで交渉して写真撮らせてもらった。折角だから子供達も一緒に写れと手招きされたが、恐れをなした子供達は親の陰に隠れてしまい実現せず。

その他特記事項―――。

10年前と比較して明らかに増えた産業が3つある。1つは金融で、市中銀行の店舗数が大幅に増えた。ATMも同様。僕はデリーのスタンダード・チャータード銀行にルピー口座を持っているが、このATMカードでカトマンズで現金引出しができたので非常に助かった。他にも組合銀行(Cooperative Bank)、送金専門金融機関もよく見かけた。前者は小口融資に応じてくれるし、後者は外国に出稼ぎに行っている家族からの送金の受取りができる。外国出稼ぎはネパールの国際収支の改善に非常に貢献している。

2つ目の産業は警備会社である。銀行が増えてATMも多く設置されるようになると、当然警備員の確保も必要だ。デリーでも警備員は地方から上京してきた貧困者が取りあえず就ける仕事としては非常に重宝がられているが、カトマンズでも同じ傾向がある。今回カトマンズ訪問した第1の目的は昔僕達が我が家で雇っていた門番兼営繕兼掃除人のKC夫妻の所在を確認することだったが、突き止めて本人たちからこの10年間の生活変化について聞いてみると、僕の2代後の住人が入居する際に解雇されたKCは、その後15ヶ月間職が無く、その後ありついたのが警備員の仕事だったらしい。

そして3つ目の産業は携帯電話である。取りあえず勤めた警備員の仕事から、KCは現在は携帯電話会社のオフィスで働いている。市内でも小さな露店でプリペイド携帯のリチャージ・カードが販売されているのはよく見かけたし、携帯で喋りながら歩いている人も度々目にした。しかし、インドほどは普及してないようにも感じた。

仕事という点でもう1つ付け加えておきたいのは、トリブバン国際空港での出発時の手間である。普通出国審査が終わるとX線探知機を通して手荷物の検査は1回しかない。しかし、カトマンズでは、X線探知機を通した上でさらに警備員が1つ1つの手荷物を念入りにチェックする。カバンは全てのポケットを開けられる。うちの長男はなぜだか軟式野球のボールをバッグパックに入れていて、「空気が中に入っているものは危険」という理由でなんと没収され、号泣するというハプニングもあった。

それだけならともかく、飛行機に乗り込む直前でまたもや手荷物検査。これは家族連れには非常に面倒で、かなり頭に来た。一度チェックを受けたのに最後にもう一度確認するなど、ネパールはそこまで重要な国かよ~と怒鳴りたくなった。でもひょっとしてこれはマオイスト政権の雇用創出策の一環なのではないかという気もする。
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Sanchai

☆せいじさん、Niceありがとうございます☆

☆みかんママさん、Niceありがとうございます☆
by Sanchai (2009-04-12 21:06) 

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