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サーンチー(その1) [旅行]

マディア・プラデシュ州ボパール滞在2日目、ゲストハウスでレンタカーをアレンジしてもらい、ボパールから北に46kmほど離れた村サーンチー(Sanchi)に出かけた。11月にはウッタル・プラデシュ州でクシナガル、サールナートと仏教聖地を巡る旅をしたが、ここサーンチーも別の意味で仏跡観光の目玉である。ボパール滞在の目的の半分以上はサーンチー訪問にあったくらいだ。

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サーンチーが有名なのは、アショーカ王の仏塔(ストゥーパ)がほぼ完全な姿をしているためである。上の写真はサーンチーのストゥーパの中でも最大の第1塔の西塔門から撮ったものであるが、何しろここのストゥーパは、形もさることながら塔門のレリーフが非常に充実している。これから何回かに分けて紹介していきたいと思う。

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但し、ここの魅力は単にストゥーパが原型をとどめているというだけではない。この遺跡自体が公園として非常にきれいに整備されているのも驚いた。インドに来て観光地をそんなに回ったわけではないが、サーンチーの整備状況は最も進んでいるように思う。ピクニック気分で来れてしまうところだ。

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ボパール周辺は小高い山はないけれど、起伏は適度にあってなだらかな丘陵地帯といった感じであるが、サーンチーの遺跡もこうした丘の上にある。当然見晴らしは非常に良くて、空気もさわやかだし、何しろ静かだ。こういう丘に登って下界を見下ろすと、下界の喧騒は殆ど聞かれない。こんなところで仏教の修行をやったら、心を非常に落ち着かせて修行に集中できそうな気がする。だから、公園内には寺院や僧院が非常に多く、小さなストゥーパも沢山あった。

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ここの公園に入るには、外国人の場合は250ルピー支払わされた。丘の麓には考古学資料館があり、ここは5ルピーで入れるが、展示品を見ていると、5ルピーというのもわかるような気がしてしまう。博物館としてはサールナートの方が良かった。但し、この博物館を訪れてみてよかったのは、英国人考古学者アレクサンダー・カニンガムが19世紀半ばに発見した時の遺跡の状況や、それを1912年から19年にかけてリノベーションして現在の形に復旧したジョン・マーシャルの功績等が写真や図面を置いて説明されていたところである。大ストゥーパは紀元前2世紀から1世紀の頃の建造だが、それが年数を重ねてどういう姿で発見されたのかというのがわかると結構面白い。ただ、サールナートの時もそうだったが、出土した仏像とかレリーフとかの顔や鼻がことごとく削り取られてしまっているのには本当に辟易させられる。

山麓にはサーンチー駅を含めた小さな町があるが、道路を挟んで遺跡群と反対側にあるため、車で来た観光客は殆ど駅前の通りは知らないで観光だけ済ませて帰ってしまう。実際のところ非常に寂れた町だと思うし、こういう町並みを見ると、こんな観光資源があってもマディア・プラデシュ州はインド最大の貧困州の1つであることには変わりがないと改めて痛感させられる。

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それではサーンチー紹介にGO!
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