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インドを知らんで… [インド]

インドを知らんで明日の日本を語ったらあかんよ

インドを知らんで明日の日本を語ったらあかんよ

  • 作者: 竹村 健一, 榊原 英資
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2005/11/02
  • メディア: 単行本


内容(「BOOK」データベースより)
これから中国を超える経済成長が予測されるインド。中産階級はすでに1億人を突破!消費が爆発するのはこれからだ!経済的にも政治的にも、日本の未来と深く関わる国を徹底分析。

いかにも竹村健一氏が口にしそうな言葉をそのまま使ったベタなタイトルで、編集者のセンスを疑ってしまう。「インド」を扱えば何でも売れると言わんばかりの本である。勿論、インド通の榊原英資氏ご登場とあれば変なタイトルでも売れるでしょう。このタイトルだから、元々は竹村氏が榊原氏を招いて対談するという内容なのかなと最初は思ったが、あとがきを読む限りでは、榊原氏が竹村氏を招いて実現した対談だというのがわかった。

内容はインドという国を広く浅く捉えていて、入門編としてはそこそこの読み物だとは思った。但し、出てくる固有名詞はインフォシス、ウィプロ、TCSぐらいで、ちょっと漠然としていてこの話をトレースバックして自分なりに発掘、発展させていくのはちとしんどいなと思った。

とはいっても、自分の先入観を打ち破るような事実への言及もあったりする。

1.インドは民主主義大国ゆえ意思決定が遅い。また、官僚による規制がかなり厳しい。かつて植民地支配していた英国がきちんとした官僚制度を作った名残らしい。但し、規制は厳格だが汚職は少ない。意思決定の遅さと厳しい官僚規制がインドの最大の課題であろう。(p.103)

2.インドはカースト制度があり、経済開発の障害になるのではと言われているが、現在は憲法で禁止されており、公式の差別はない。企業で働いている人がどのカーストかは、企業は知らない。ただ、大企業に入るだけの教育を受けられる人というのは、やはりある程度は裕福で、下のカーストの人が貧しいということはあるが、教育は貧しさから抜け出す最も有効な方法であり、優秀な人がいると一族をあげて支える。そこで能力、学力をつければ就職できるのだから、巷間いわれているほど、カーストが問題になることはない。(pp.132-133)                                                            


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