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研修のプロを脅かす者 [仕事は嫌い]

以前、僕がある社員研修の受講者評価で非常に高い得点をあげたという話を書いたことがあるが、その10月版の講義が23日(月)朝一で行なわれた。

前の記事をご覧になった方はおわかりかと思うが、僕はこの週末の体調が最悪で、日曜日の夕方の時点では、研修の事務局の担当者に緊急連絡して休講にしてもらうか、バックアップとして隣りの係長さんに頼むか、どうしようかと悩んだ。でも、月曜朝一の研修ではもう調整が利かないと思い、覚悟を決めて講義に臨むことにした。下の本曰く、プロのセミナー講師は体調管理も抜かりないと書かれていた。体調がいかに悪くとも、来られたお客様には満足して帰っていただくのがプロの講師だ。

前回の評判を聞きつけてか、今回はオブザーバー3人を含めて13人の受講。海外赴任が初めてという人向けの研修なのだが、中には首席駐在員として何度目かの赴任であるベテランの方とか、中国の首席駐在員を終えられて帰国されたばかりの大先輩とかいらっしゃって、なおかつ社員研修を統括する課長さんも来られていて、ちょっと緊張した。おまけに通常2時間のフォーマットでこれまでやってきた演習が、今回は1時間30分に時間短縮された。時短の上に参加者増では、演習も十分にはできない。終わってから、件の課長さんから、「時間足りないよなぁ」と言われたが、その通りだと思う。1時間30分では満足な講義と演習はできない。せめて3時間欲しいと思った。

ところで話は変わるが、今月は13日に海外に赴任される専門家向けにも同じテーマの研修講師を務めた。勿論、こちらの方は我が社の海外駐在員とは立場の異なる方向けの研修であるため、講義のフォーマットは似て非なるものである。こちらも今年4月から既に4回講師を務めている。受講者評価はまずまずといったところだ。

いずれの講義についても、隣の班のスタッフの1人が講師に非常に強い意欲を示しており、研修統括課の課長さんに直談判して、「自分に講師をやらせろ」とアピールしているのだそうだ。その辺の判断はここの課長さんと彼の直属の上司である隣りの班長さんに任せるが、すんなりと彼を講師にできないのにはあまりここでは書けない理由もある。

彼は、頼まれもしないのに毎回オブザーバーで出ては、講義が終わってから「ここをこうすればもっとよかった」とか批評をしてくれる。僕からすれば、隣の班長さんへの申し訳が立たないので、オブザーバーで毎回来るよりも、早く自分の担当の業務を進めるのに貴重な時間を使って欲しいと思うのだが、どうも仔細にのめり込むタイプらしく、なかなか他の業務に力が入らないようだ。

なぜこの話を書いたかというと、「場の空気」が読めない典型を彼に見るからだ。毎回同じような講義をやっているのだから、毎回研修に来る必要などない。僕からすれば招かれざる客だ。そんな彼に、「今日はよかった」とか「ここをこうすればもっとよかった」などと言われたくはない。本人は、受講者に感想を聞いてみて、その結果を僕に伝えているのだと主張するが、受講者アンケートは主催者側で毎回取っており、受講者からのフィードバックは直接僕達に届く体制になっている。会場でのヒアリングなど必要ない。

今日、その彼からメールを受け取り、またまた前回の講義の批評を用件の前置きとして聞かされた。用件は単にその時に僕が使ったパワーポイントの資料を班長に送ってくれというだけのものである。その彼が今日の帰り際に明日の別件での段取りについて一言念押しに来たので、僕もはっきり言った。研修の講義について余計な批評は書かないでメールは用件だけにしてほしい。(年齢的には彼の方が少し上なのだが、肩書きは僕の方がちょっと上ではあるため)肩書きを持っている者に対して批評を述べるのはたとえポジティブな評価であっても失礼に当るケースがある。批評するということは批評するための確固たる基準を自分が持っているということだと思うが、それは暗に自分の方が能力的に優れていると言っているように僕には聞こえる。批評するのであればあなたが講師をやってみればよい―――。

同じ僕の講義を4回も聞いてくれたスタッフである。どういう躊躇が課長や班長の間で働いているのか想像もするが、やらせてみたらいいと思う。


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